スペイン・スーパーカップ第2戦、途中交代に腹を立てたサミュエル・エトーが試合終了を待たずしてカンプ・ノウを後にした‘エトー帰宅事件’もチーム内であっという間にスピード解決したようだ。

ライカールト監督は、気持ちが高ぶっている試合後に話すより、一晩たってエトーの気持ちが落ち着いてから話し合うのがベストと考え、月曜日(21日)、午後の練習が始まる前に話し合いの時間を作った。それは、いきなり2人きりで話すのではなく、約40分間に及ぶメンバーとのグループセラピーから始め、その後2人での対話を行った。ライカールト監督はエトーに対し、6冠達成を目指して戦うということは試合数も増え、長くハードなシーズンとなり、ローテーション制も当然必要となること、エトーを信頼していることに変わりはないことをきちんと説明し、エトーもライカールト監督の言葉に納得したようだ。

ライカールト監督は「このテーマはチーム内で話し合い、完全に解決した」と端的に言い表した。

そして、チームメイトらもナーバスになっているエトーに対し必要以上には触れず、暖かく見守っていこうとしている。ロナウジーニョは、「サミュエルの気持ちは理解できる。選手なら誰だって出来る限りピッチに立っていたいって思うのは当然のことなんだ。そうじゃない方がおかしよ。僕らは彼に今のスタンスや気持ち、そしてプレーへの渇望を持ったまま進んでいって欲しいと思っている。それに、問題は僕達がロッカールーム内で解決するんだ」と擁護。

第3キャプテンであるチャビも「誰もが試合に出たいと思うのは当然のこと。サミュエルは、常にピッチで全てを出し切り、ゴールを決めたいって思っている選手なんだ。今回のことについてはチームみんなで話し合ったし、もう解決したんだ。チームはサミュエルを必要としているし、大切な選手だと思っていることは彼も分かっているよ」。

またキャプテン、プジョールは、「サミュエルがやる気とともに今日の練習に参加したということが大切なこと。何よりも重要なのはチームであるということを彼がしっかり自覚しているかということも大切なんだ。誰もがプレーしたいと思っているし、彼の気持ちは理解できる。でも、自分以外にもプレーしたいと思っている選手がいるっていうことも認識する必要があるし、彼らの気持ちも尊重しなければならないんだ」とキャプテンらしいコメントを残している。

25日のヨーロッパ・スーパーカップでエトーがスタメン出場するのはほぼ間違いない。そして、この試合でエトーのゴールが決まれば、彼自身のモヤモヤも吹っ飛ぶに違いない。