日産が本格参戦 給油ならぬ“給電”開始 「フォーミュラE」新シーズンが熱い
電気だけでガチなレースができるようになってきました。
ABBはシーズン9から充電サプライヤーとして参加
電気自動車による世界最高峰のレース「フォーミュラE」のシーズン9がいよいよ年明けからに開幕します。それに先立つプレシーズンテストが2022年12月13日、スペインのバレンシアで始まりました。
ポルシェのフォーミュラEマシン(画像:ABB)。
フォーミュラEの冠スポンサーだったスイスの多国籍企業「ABB」は、新シーズンから「公式充電サプライヤー」として参加します。というのも、開始から9シーズン目にしてはじめて「レース中の充電」が行われるようになるからです。
これまではバッテリー満タンでスタートしたまま、最後まで電池切れにならずにゴールを目指すものでした。また、かつては「途中でもう1台のマシンに乗り換える」というルールもありました。今回、レース中に「アタックチャージ」として、ピットで充電が可能になることで、レースでよりパワーを発揮できるようになり、バトルも盛り上がることが期待されています。
全11チームのマシン22台が12月16日までにテスト走行を行う予定で、日本の日産自動車もこの期間中に、新型マシン「NISSAN e-4ORCE 04」のテストを行います。日産はこれまでフランスのチーム「e.dams」と共同でチーム運営していましたが、新シーズンから「オール日産」体制として、日の丸を背負ってレースに臨みます。
ABBが今回提供する充電器は、最大160kWの電力を供給できるため、これによりレース前にマシン2台を同時充電することが可能になったとのこと。そのため、充電器の設置面積を大幅に削減することにつながったそうです。
なお、フォーミュラEシーズン9のレースは2023年1月14日にメキシコシティで開幕します。