04−05季の不正発覚により捜査当局から“セリエB降格と−15ポイント”を訴えられていたレッジーナに17日、判決が下された。“A残留も−15ポイント”の判決結果に胸を撫で下ろすパスクワーレ・フォーティ会長とは対照的に、ワルテル・マッツァーリ監督の失望は隠せるレベルではなかった。

04−05季開幕前にレッジーナ監督に就任したマッツァーリ監督。プロビンチャ(地方・弱小)クラブ最大の目標“セリエA残留”を2季連続達成したが、現場の努力は水泡に帰した。判決後マッツァーリ監督は「A残留だが、−15ポイントからのスタートで来季A残留を達成するのは・・・サヨウナラ、セリエA」と寂しくコメント、新季開幕前に早々と終戦宣言をした。

売却続きのレッジーナ移籍市場、人数合わせのためユース選手を一軍登録せざるを得ないシーズンもあった。プロビンチャの他クラブに比べてさえ圧倒的に厳しい台所事情の中、独自理論でA残留に大貢献したマッツァーリ監督だったが「−15ポイント」の現実を前についに崩れ去った。A再昇格を果たした02−03季以降、レッジーナはここまで常に“ギリギリ残留”を果たしてきた。移動面も含めレッジーナでA残留を果たす事の難しさを熟知するマッツァーリ監督、勝利=3・引き分け=1の勝ち点制度のセリエAで「−15ポイント」を挽回する事が不可能だと悟った末の終戦宣言だった。

A残留判決の下されたレッジーナ側は上告を見合す方針を発表。一部の権力者のエゴが生んだカルチョ・スキャンダル、厳しい現場を更に厳しくされては監督・選手も報われない。