京葉線を東京駅から利用したことなら経験したことのある、乗り換え距離がかなり長いという問題。実は条件さえ合えば、移動距離を短縮する「別ルート」もあります。実際にやってみました。

山手線の隣の駅から行けます! ただし「限定」が

 JR京葉線は東京駅と千葉の蘇我駅を海沿いに結ぶ路線で、通勤通学のみならず、某夢の国や、幕張メッセやZOZOマリンスタジアムで開催されるイベントなどで利用するメイン路線です。ただ、この路線を東京駅から利用する際に重大な問題があります。
 
 東京駅の京葉線ホームは、中央線や山手線などの在来線はもちろん、新幹線からも遠く離れており、場所によっては乗換に15〜20分くらいかかることも。その移動距離の長さは、同じ東京駅と呼ぶのを拒みたくなるほどでしょう。


東京駅内を長々歩いた後にある京葉線へと向かうロングストレート。

 長々と東京駅内を歩き、京葉線に向かうエスカレーターにたどり着くと見える「あと350m」と表記も、なかなか絶望感があります。混雑時にはさらに時間もさらにかかり、夢の国に行く前に過酷な現実を見させられます。

 しかし、この面倒な乗り換えを回避する方法があります、それは隣の有楽町駅を利用することです。ただ、有楽町駅から無料で乗り換えができるのは、新橋方面(JR山手線内回り)から利用する場合のみです。神田方面(山手線外回り)からだと一度清算になります。

 方法は簡単、まず有楽町駅に降りたら「京橋口改札」に向かい、自動改札を通らずに窓口で「京葉線の東京駅に行きたい」と伝えます。すると、案内書を駅員が渡してくれるので、それを持って京葉線の東京駅の改札に行くだけです。

通勤する人は結構使っているらしい

 ルートについては東京国際フォーラムというわかりやすい建物があるので、建物を左側に見る形で道を進むか、敷地内を進んでいきます。すると、大通り(鍜治橋通り)に出るので、横断歩道を渡らずに左折すると、すぐに京葉線の丸の内口が見えてきます。

 この方法を利用すると約5分で京葉線東京駅に到着できるため、かなりの時短になります。もちろん京葉線側からJR山手線内回り方面を利用する場合でも、同様に無料で通ることが可能です。

 駅員に話を聞いてみると、「渋谷方面に行く通勤の方が結構この方法を利用しています」とのこと。また、イオングループや新日本建設などが本社を置く千葉市美浜区を京葉線が走っているため、都内方向から同様の方法を利用して幕張方面へ向かう人もかなりいるそうです。

 ちなみに、なぜここまで京葉線のホームから東京駅から離れているかというと、京葉線が成田新幹線の施設を転用しているからです。1974年に成田空港と都心を結ぶ成田新幹線が着工しますが、国鉄の財政悪化もあり1983年に計画が凍結されます。京葉線東京駅はその建設予定地を利用して作られています。ではなぜ、この位置に新幹線ホームを建設したかというと成田空港から新宿駅までの最短ルートを設定したことや、皇居を避けて線路をつなぐ必要があったなど、様々な理由がいわれています。