なぜサンノゼ? JALのLCC「ZIPAIR」新路線が就航 ”合理的な旅”で風穴開ける米本土2路線目
またなんとも心くすぐるところに就航してくれました…。
1月からは週5往復へ
JAL(日本航空)グループが展開する国際線LCC(格安航空会社)「ZIPAIR (ZIPAIR Tokyo)」が2022年12月12日より、成田〜サンノゼ(アメリカ・カリフォルニア州)線を開設しました。「いままでフルサービスキャリアがメインだったこの路線に、新たな選択肢が加わる」(ZIPAIRの西田真吾社長)ことになります。
ZIPAIR 成田〜サンノゼ線就航初便の様子(2022年12月12日、乗りものニュース編集部撮影)。
サンノゼはサンフランシスコ南部の近くに位置。デジタル産業の集積地として有名で、サンフランシスコへの玄関口のひとつとなっているほか、豊富な乗り継ぎネットワークを持つ土地なのだそうです。同社ではこの日より、週3往復で同路線を開設し、2023年1月から、週5往復まで増便を図ります。
同社によると、現在の同社の予約率は、年末年始を含め好調なのだそう。また、西田社長によると、日本人以外(パスポートが日本以外のもの)の予約も多いとのことで、同社のサービスがSNSで拡散されたり、インフルエンサーによる発信されたりしたことも手伝って、外国人利用者からの需要が大きく増えているといいます。
初便となった12日成田発ZG30便は87人だったものの、同社によるとサンノゼ発の予約状況は初便から1月ごろまで満席が続いている状況とのこと。日本発初便に乗る旅客も外国籍と見られる人の姿が多く目立ちました。「まさに『潮目が変わった』といっていいです。コロナ禍で路線を開設してきたこともあり、初便は数人のお客様しかいらっしゃらなかったということも多かったんです。こんなに立ち上がりが順調な路線は初めてなので、ちょっと戸惑っています(笑)」(西田社長)と話すとおり、世界初の「太平洋を渡るLCC」の新路線は、これまでとは違ったスタートを切っています。
「サンノゼはデジタル産業の分野で世界を変えてきたみなさんがいます。ぜひ現地へ行っていただき、その挑戦や変革の空気を感じていただきたいです。ここは、新しい航空会社や『合理的な旅』をよしとしていただけるお客様がたくさんいる土地です。私達も、今後もお客様に新たな選択肢を提供していくという挑戦は変わりません」(西田社長)
なお、初便の旅客には、就航を記念したプレゼントがあったほか、同便出発時には、空港消防車による機体への放水アーチも実施され、旅客の見送りを行っています。