チェルシーのジョゼ・モウリーニョ監督は、新シーズン開幕直前に行なわれた国際親善試合の日程を激しく非難した。

 各地で国際親善試合が行なわれた16日、プレミア王者チェルシーのトレーニンググラウンドに集まった主力選手は、わずか数名。新加入のFWアンドリー・シェフチェンコはウクライナ代表の配慮で招集が見送られたが、大半は各国代表チームに参加した。まともにトレーニングが行なえない状況に、シーズン開幕を日曜日(20日)に控えたポルトガル人監督は、怒りをあらわにした。

「ナイジェリアは新監督が決まっておらず、試合をしなかった。そして、ポルトガルは親善試合を組まなかった。これは、非常に賢明な決断だ。この時期、選手は所属チームでトレーニングに励むべき。ポルトガル代表の監督(ルイス・フェリペ・スコラーリ)は聡明な人物だよ。プレミアリーグは今週からはじまる。各チームの監督は、準備に集中したいんだ。特に我々の場合、2週間弱しかトレーニングをしていないのだからなおさらだ」

 また、親善試合の影響で、選手のコンディション調整も困難になると、指揮官は呆れ顔だ。

「選手たちが戻るのは木曜の午後。しかし、試合の後だけに、トレーニングは行なえない。金曜日は疲労回復がメインになるから、ボールを使ったトレーニングは無理。そして、日曜日の試合に向けて、土曜日は軽めの調整になる。さらに、翌週にはミドルスブラ戦とブラックバーン戦のアウェイ2試合が組まれている。おかげで、満足なトレーニングはできない。試合をこなすだけで精一杯だ」

 ドイツ・ワールドカップの影響から、主力のチーム合流が遅れたチェルシー。寸暇を惜しむ状況のなか、時間的制約に加え、コンディション悪化を招きかねない国際親善試合は、スター選手を抱える指揮官にとって許しがたい存在のようだ。