高騰している建築費が気になります。しかし、限られた予算でも、壁紙を上手に使えば、おしゃれな家を実現することは可能です。地元工務店で家を建てた日刊住まいライターは、予算の関係で漆喰の壁や、板張りの天井を諦めてフェイクの壁紙に。さらにアクセントウォールも採用したところ、家事をしているときですら気分が上がる、目を楽しませるような家に仕上がりました。

漆喰の内壁を予算の関係で断念。漆喰風の壁紙を採用

筆者は、2年前に地元工務店で家を建てました。建てるにあたって、内壁のメインは、漆喰(しっくい)をと考えていました。ただ費用が高く、予算の関係で諦めることに。

 

そこでメインの壁に採用したのが漆喰風の壁紙です。本物の漆喰とはやはり違いますが、手触りも少しザラザラしている感じもあり、見た目も安っぽくありません。漆喰っぽい感じがするので気に入っています。

筆者は震度5強以上の地震を2度経験していますが、その際に壁紙は、破れやひび割れのようなものはありませんでした。おそらく本物の漆喰であれば、割れていたのではないかなと思います。

漆喰は割れても修理はできるでしょう。でも、修理する必要もない壁紙を選択してよかったと思っています。

 

キッチン、寝室の天井は木目調の壁紙を使用

本当はキッチンの下がり天井と寝室の天井は、本物の木を張りたいと考えていました。しかし、こちらも予算の都合で諦めることに。

上の写真は、木目調の壁紙を貼ったキッチンの下がり天井です。見た感じ、違和感はまったくありません。

 

こちらは、天井に木目調の壁紙を貼った寝室です。非常におしゃれで気に入っています。本物の木ではないので、よく見ると凹凸は感じられません。でも、思った以上に木っぽく見えます。

 

夫婦のクローゼットはそれぞれ柄物の壁紙に

寝室の奥にあるクローゼットは、あまり目につくところではないので、おもしろい壁紙にしたいと考えていました。夫婦それぞれのクローゼットで柄を変えています。

筆者の利用するクローゼットはジャングル柄。

 

妻用が利用するクローゼットは花柄を選びました。

かなり変わったクロスにしたので、住み始めてから後悔するか心配でしたが、やってよかったです。自分でもクローゼットで服を選ぶときに、いつもおもしろいクロスだなと思っています。

ランドリールームは、気分が上がるよう明るい壁紙に

ランドリールームは明るい壁紙にしました。いつも面倒に感じてしまいがちな洗濯。明るい気持ちになるようにということで、妻が黄色のクロスを採用しました。

こちらも住んでから後悔しないか心配でしたが、やってよかったです。すべてまっ白よりもおもしろみがありますし、自分でも洗濯を干しているときも気分が上がります。

 

一方、本物の素材は質感がいいが、気をつける点も

先にフェイクの壁紙のはなしをしましたが、本物の素材を使ったところも当然あります。それは、テレビの後ろの壁。家を建てるときから、レッドシダーにすると決めていました。

費用がかかったぶん、やはり本物は質感もよく、意匠性が高いです。見た目は非常によく気に入っています。

デメリットとしては、やはり汚れです。無垢の木なので、子どもがお菓子でベタベタの手で触ると、汚れが染み込みます。早くふけば大丈夫ですが、どうしても汚れが気になります。そういった壁紙とは違う、デリケートな対応をしないといけない面があります。

もちろん室内なのでボロボロになるような変化はありません。しかし2年住んでいて、少し色味が変わってきました。筆者は、経年変化でいいと感じていますが、汚れや劣化と捉える方には、向かないかもしれません。

筆者の家では予算の都合もあり、漆喰風、木目調とフェイクの壁紙を多用しましたが、満足しています。また、アクセントクロスも使用したことで、家の中に遊びの部分をつくることもできました。

フェイクの壁紙やアクセントクロスは、暮らしに楽しみをプラスするポイントになると思います。家づくり中の方は、検討をしてもよいかもしれません。