『キンキーブーツ』小池徹平さん「ローラ役が背負うものは非常に大きいけれど…」

2022年10月4日 20時0分

今年、俳優デビュー20周年を迎え、10月～11月には人気ミュージカル「キンキーブーツ」の公演も控えている小池徹平さん。その意気込み、そしてこれからの俳優人生で大切にしたいことなど、幅広く語っていただきました。

ミュージカル「キンキーブーツ」小池徹平さんインタビュー

小池徹平さん主演の「キンキーブーツ」の公演は、今回で3度目。ドラァグクイーンのローラを城田優さんが演じるというのも注目のポイントです。高校時代の同級生で、旧知の仲でもある小池さんと城田さん。城田さんと作品をつくっていく上であるのは「信頼」と「感謝」だそう。

「どうしても、初演、再演とやってきた分、ローラ役が背負うものは非常に大きいと思うんです。もちろん、（城田）優自身はプレッシャーをそこまで表に出さないようにしているとは思いますが。

その点、優となら初対面だったり初共演だったりの方のように関係性をつくるステップがない。すべてを背負った状態の彼をわかった上で支えてあげられるのは大きいですね。だから、優がオーディションを受けてくれたことに感謝していますし、ローラ役に選ばれて本当に嬉しかった。もちろん、最高のローラを演じてもらわなくてはいけませんが、彼ならやってくれると思うので、信頼しています」

●ここまでハッピーなパワーに包まれる舞台はなかなかない

キャストが変わると作品の雰囲気も多少なりとも変わるもの。そんな中で、小池さんが目指すのは「まったく新しい、最高のもの」。

「“前回を超える”とか、そういうものではなくて。新しいカンパニーの『キンキーブーツ』、最高だよね、と言われる作品にしたいと思っています。比べるとかではなく、それぞれが最高のカンパニー、という感覚です」

そんな今回の新しい『キンキーブーツ』の公演への思い、そして小池さん自身にとっての『キンキーブーツ』とはどんな存在なのかを語ってくれました。

「『キンキーブーツ』は、役者として成長させてくれる作品の一つでもあり、個人としても大好きな作品で。最後のみんなで踊る、最高潮のシーンを迎えると、『ここって本当に日本なのかな？』と錯覚するくらい、お客さんとステージが一体化するエネルギーを感じるんです。10年くらいミュージカルをやってきたなかでも、ここまでハッピーなパワーに包まれる舞台はなかなかありません。今回初めてお越しいただける方も、ずっと観てくださっている方も、たくさんの人に観てほしい、大切な作品です」

●自分を落ち着かせるためにも、ものすごく練習する

ちなみに、『キンキーブーツ』のような大きな作品に出演する際に小池さんが心がけているのは、「力を抜くこと」。

「気合いが入りすぎるとカタくなってしまうので、意識して脱力するようにしています。意識していても、どうしても多少は力んでしまいますから。具体的には、呼吸を深くするようにしています。また、自分を落ち着かせるためにも、ものすごく練習しますね。あれだけやったから大丈夫だろう、というところまで持って行って、最後は力を抜くんです」

●俳優生活20周年を迎えての変化

俳優生活20周年を迎え、ますます多忙を極める小池さんですが、今年ファンミーティングを開催したことによって、自分の中でひとつ変化があったと言います。

「ストリートライブをやっていた頃からついてきてくださっている方、最近の作品から観に来てくださった方、幅広い皆さんとお会いできて。僕はこの20年、皆さんのことを“応援してくださるファンの皆さん”という認識だったんです。でも、それって少し違うかも、と。ファンミーティングをしたことによって『仲間だな』と思いました。仲間を楽しませたい気持ちがすごく強まったんですよね」

ゲームが好きな小池さん。生活の中での息抜きもゲームだそう。ゲームの配信も、ファンであり仲間である方々と楽しんでいるとのこと。

「隙を見つけてはゲームをしていますね（笑）。今はもっぱら、モンハンのサンブレイクをやっています。Switchを持ち運んで、移動中に一つクエストに行くとか。ゲームの配信で、共演者のみんなや、ファンの皆さんと一緒にゲームをするのも楽しいです。これからも、自分がやりたいことをして、それを仲間たちが楽しんでくれて、そういうふうに俳優人生を生きていければ、と思っています」