「いらないものを手放したいけど、なにもかも捨ててしまうのは気が引ける…」という人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、50歳から本格的にミニマムな暮らしをスタートさせ、少ないもので豊かに暮らすカナダ在住のミニマリストでブロガーの筆子さんに、捨てるだけではない、上手なものの手放し方を教えてもらいました。

50代、不用品の手放し方・手放し先

不用品をどうやって手放すか、先に考えておくと、いつまでも家の中にとどまらせることなく、スムーズに片づけられます。

手放し方は、基本的に以下の3つです。

(1)ゆずる

(2)売る

(3)捨てる

それぞれについて詳しく説明しますね。

 

1.ゆずる

個人的にだれかにあげるか、不特定多数にあげます。

 

●個人的にゆずる

・家族、親戚、友人、知人にゆずる

着なくなった服やサイズアウトした子ども服をゆずるのはよくありますね。子どもの頃、私の両親は、あまり本を買いませんでしたが、伯父からいとこのお下がりの本をたくさんもらって、読んでいました。

知人にゆずるのは簡単ですが、本当に欲しがっている人にあげてください。断りたいのに断れない人が、たくさんいます。

 

・ネットで貰い手を探す

ジモティーなどの無料の掲示板で、不用品の貰い手を探してゆずります。

 

●不特定多数にゆずる

・寄付する

貰い手を特定しないで、業者に託します。私はいつも近所にある寄付センターに持っていきます。カナダにはスリフトショップという、古着や雑貨、家具などを寄付で集めて再販し、売上を慈善事業に使う店がありますが、スリフトショップの裏がたいてい寄付センターです。街角に、古着を入れる大きなコンテナも設置されています。

本なら図書館やクリニックなど人が集まる自治体や施設、オモチャや文具は幼稚園、学校、塾、タオルは動物愛護センターに寄付できます。バザーで売るのも、売上がその団体の運営資金やチャリティに使われるので、寄付に入ると思います。

 

・「フリーアイテム」として家の外に出す

いらないものを箱に入れて、「ご自由にお持ちください」と書いた紙を貼って、外に置いておけば、必要な人が持っていきます。日本ではなじみのない方法かもしれませんが、「実際にやってみたら、あっと言う間に処分できた」という声を何人かのブログの読者からいただきました。

 

・メーカーの回収サービス

自社ブランドの服を、店頭で無料で回収する店が増えています。店によっては、クーポン券やポイントをくれるので、厳密にはゆずることになりませんが、割引券などは受け取らなければいいですね。

2.売る

個人的に売るか、店や業者に売ります。

 

●個人的に売る

・知人に買ってもらう

友達や知人を介して見つけた買い手に売ります。私自身は、お金を取って知人に古いものを引き取ってもらうことはしませんが、一般的に高価な物品を安く売るというのは、よくあるかもしれません。

 

・フリーマーケット・ガレージセール

街角で行われるフリマに参加したり、自宅の庭で売ったりします。家も庭もあまり広くない日本では、ガレージセールは一般的でないでしょうが、やろうと思えばできます。

 

・ネットで売る

フリマアプリやオークションを利用して売ります。私の娘は、Poshmark(ポッシュマーク)という主にファッションを扱うフリマアプリで服を売っています。売上の20%も手数料を取られるそうですが、商品をアップするのも、売買もとても簡単だそうです。ポッシュマークは、コミュニティ機能もあるので、ユーザーは日に何回もアプリを開くことになり、その結果、よく売れるのです。

 

●店や業者に売る

・リサイクルショップに売る

中古品を売買している店に売ります。カナダには、コンサイメントストア(consignment store)というのがあります。委託販売できる店ですが、通常、ブランド物や質のよいものを販売しています。

 

・買い取りサービスの利用

業者が不用品を買い取ってくれるサービスを利用します。家電製品やブランド物、宝石などを無料で査定したあと、買い取ってくれます。本ならブックオフで売るのもありです。近年、買い取りサービスは人気で、いろいろありますね。アマゾンや楽天市場でもやっています。

不用品を売るのは一手間かかりますが、お金になるのが魅力です。ただ、手間や労力、かける時間に見合うかどうかは、見極めが必要です。

 

3.捨てる

最後は、破棄です。

 

●ゴミの日に出す、粗大ゴミに出す

分別し、ゴミの日に出して収集してもらいます。粗大ゴミや特殊なゴミは、自治体の不用品回収や粗大ゴミ受付センターに出します。多少お金がかかりますが、民間の回収業者も利用できます。

ゴミとして出すのが忍びないものは、神社のお焚き上げに出してもいいでしょう。

昔、私の母は、ドラム缶の中に紙ゴミを入れて燃やしました。でも今は、野外での焼却は禁止されているはずです。土に埋める方法もありますが、現実的ではないでしょう。

 

ゆずる、売る、捨てるほかに、交換する方法もあります。服の交換会をやっている団体もあるし、友達同士で交換してもいいでしょう。

どの方法を使うにせよ、時間がたてばたつほど、不用品の処分は困難になります。できるだけ早く手放してください。