築城400年を記念して「令和の大普請」が行われた福山城。全国で唯一とされる鉄板張りも再現され、新たな門出に地元も喜びに包まれました。

1966年以来半世紀ぶりとなる「令和の大普請」その目玉として復元されたのが天守北側の鉄板張りです。

全国の城の中で唯一大砲からも城を守ると言われた鉄板張り。

27日は市内の小・中学生が打ち付けに参加。初代藩主水野家の現当主らが最後の鉄板を打ち付け、およそ2年の大改修が完成しました。

神辺小・永戸わかさん「自分が張った鉄板が一生残り続けるのかなと思って張りました。江戸時代のお城もこんなのだったのかなと思いました」

生まれ変わった福山城ひと味違った楽しみも。

ライトアップの点灯式にはこの時を待ち望んだ多くの人が。

「3・2・1・ゼロ~」淡い色に照らされた福山城。さっそく撮影を楽しむ人の姿が…

撮影していた人「これは毎日来ないといけないな。きょうこれで3回目。近いからすぐ来れるから」

花火が打ち上げられライトアップに色どりも加えられました。

一夜明けると、招待された約400人が参加した福山城博物館のリニューアル記念式典が行われ、テープカットや祝砲などで再出発を祝いました。

岡崎市から来た武将隊が迎えるなか、本丸広場に次々と人が集まります。お目当てはステージイベントです。

トップを飾ったのが福山琴の演奏。実はこの琴、福山で作り続ける職人たちの思いが込められているんです。

三島屋楽器店 福山工場 中嶋和輝工場長「すごく立派な太い桐の木だったものですからこれを伐採するのであれば琴にできないかと」

工場に運びこまれたのは、福山城公園の再整備で伐採された桐。この桐が琴へと生まれ変わります。

三島屋楽器店 福山工場 中嶋和輝工場長「触ってもらって引いてもらって音を聞いてもらって、そこが楽器の良さであると思いますのでそういったことになってほしいですし、そうした使い方を期待します」

寺田琢哉記者「福山城博物館で一般入場が始まりました。事前に予約をした人たちが次々と訪れています」

来館者を迎えるモニターや天守北側に復元された鉄板を紹介する展示物など、来館者は生まれ変わった展示を楽しんでしました。

来館者「工事の時から見てて楽しみにしてたのでぜひオープニングの時にと狙っていました」「福山の歴史が身近に感じますね。知らないことばっかりだったという感じがします」