【熱中症対策】猛暑で火照った体を冷やすには…手のひらの“アレ”を冷やすのが超有効!15℃で10分!

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”AVAを冷やす”ことが熱中症予防に効果あり!とTBS系ニュース番組「Nスタ」で見ました。AVAとは動脈と静脈を結ぶ体温調節をする血管で、手のひらや足の裏、頬にあるのだそう。猛暑日や運動後などにAVAのある手のひらを冷やすことで体温を効率よく下げ、熱中症予防に効果があるといいます。運動をしなくても異常な暑さで体内に熱がこもりがちな夏。わたしも手のひらを冷やして熱中症予防をすることに!

【熱中症対策クイズ】外に出たら体が熱くなってきた!どこを冷やすと良い?「おでこ」か「手のひら」どっち?


熱中症予防に「手のひら」を冷やす!?

番組にコメントを寄せていた、神戸女子大学の平田耕造名誉教授によると、猛暑日や運動後に”手のひら”を冷やすと、熱中症予防に効果があるとのこと。なぜ、”手のひら”なのでしょう?

手のひらには「動静脈吻合(どうじょうみゃくふんごう)Arteriovenous anastomoses:AVA」という特別な血管があり、体温調節の役割を担っているといいます。

このAVAという血管は、猛暑や運動などで体温が高くなると、体温調節のため拡張して、大量の血液を流すのが特徴。この時、AVAを冷やす、つまり、手のひらを冷やせば、AVAを流れる大量の血液を一気に冷やすことができます。冷えた血液が体内を巡ることで、効率よく体温を下げられるのだとか。

ちなみに、AVAは寒くなると収縮して血流を減らし、熱が逃げるのを防ぐそう。また、手のひら以外にも足の裏と頬に多くあるそうです。

”AVAを冷やす”効果は研究でも明らかに

番組によれば、AVAを冷やすと体温を効率よく下げられることは、スタンフォード大学の研究でも明らかになっているとか。運動後、体のどの部分を冷やすと「深部体温」がどれだけ下がるかの調査結果が出ています。

ちなみに「深部体温」とは、脳や内臓などの体の内部の温度のこと。体の表面の温度「皮膚温」より0.5℃から1℃ほど高く、37℃前後に保たれているそう。異常な暑さや運動などにより深部体温が上昇し、体温調節機能のバランスが崩れ、体の中に熱が溜まると熱中症が起こるといいます。

スタンフォード大学の調査結果をみると、運動後、約39.2℃だった深部体温は、AVAのある「手のひら、足の裏、頬」の3か所を冷やした場合、約10分後には約38.4℃まで下がったのに対し、「首、脇の下、そけい部」の3か所を冷やした場合は、約38.4℃まで下がるのに約25分かかりました。

この結果からも、首や脇の下を冷やすより、AVAがある「手のひら、足の裏、頬」を冷やすほうが、深部体温を下げるのに効果的だとわかります。

では、手のひらや足の裏をどのくらいの温度で、どうやって冷やすのがいいのでしょう。

「手のひら冷却」水温は15℃程度

前出の神戸女子大学・平田名誉教授によれば、洗面器などに水温15℃程度の水を張り、手のひらや足の裏をつけるといいとのこと。夏の水道水は20℃以上になる場合もあるため、洗面器に保冷剤を入れて水温を調整するのがいいそうです。

注意すべき点は、水温を下げ過ぎないこと!AVAを効果的に働かせるには15℃程度の温度が最適で、氷を入れるなどして水温を冷たくしすぎるとAVAが収縮し血流が悪くなって、効果的ではないそうです。

「手のひら冷却」やってみた!

深部体温を計ることはできませんが、体感として「手のひら冷却」の効果はどうなのか?日中、歩いてスーパーへ買い物に行き、帰宅後、手のひらを冷やしてみることに。

気温33℃の中、家とスーパーの往復はものすごく暑かった~。汗もかき、顔もほてっています。さっそく、手のひらを冷やしてみましょう。

1. 洗面器に水道水を入れます。



水道水の温度を計ると、えっ!28℃。夏の水道水って水温が高いのですね。15℃程度まで下げるのは大変そう…。 

 

2. 水温を15℃程度まで下げるため、保冷剤を4つ投入します。



水温を計ってみると…まだ22℃ぐらい。



さらに保冷剤を2つ投入して6つに!



やっと20℃をきって、19℃になりました。わが家にはこれ以上保冷剤がないので、”15℃程度”より少し高いですが、これで挑戦!



3. 洗面器に両手をつけます。何分間くらいつけるのか番組では言っていなかったので10分ほど冷やしてみることに。※写真は撮影するため片手だけになっていますが、両手を水につけて手のひらを冷やしました。



おぉ~。ひんやり、気持ちいい~♪
1~2分つけただけですが、手全体が冷たくなって、体の”熱さ”も落ち着いてきたように感じます。19℃の水ってけっこう冷たいですね。個人的な感想ですが、川に手を入れた時のような冷たさです。

冷え性で寒さが苦手なわたしは、10分どころか、5分が限界でした…。たった5分間、水に手をつけただけでしたが、体感としては、汗も乾き、顔のほてりも落ち着いたように感じました。そして、洗面器に両足は入らないので、片方の足の裏だけつけてみましたが、手のひらと同じように1~2分で足が冷たくなり、気持ちよかったです。

実は、買い物の行き帰り、暑くて「今すぐ手のひらを冷やしたい!」と思ったことが何度もありました。外出中も熱中症の危険はあるので、外にいても手のひらを冷やせたらいいのだけれど…。

なにかいい方法はないかと調べると…ありました!ペットボトル!15℃くらいに冷えたペットボトルを手に持って歩けば、手のひらも冷やせるし、飲んで水分補給もできます。それに、ペットボトルならAVAのある頬も冷やしやすいですよね。いいアイデアです!

ただ、自動販売機で買った直後のペットボトルの温度は約5℃とかなり冷たいので、適温の15℃程度になるまでタオルなどで包んで持つのがいいようです。明日から朝のウォーキングの際、ペットボトルを握って歩いてみようと思います。熱中症予防にもなるし、腕も鍛えられて、一石二鳥かな…。

また、15℃に水温を調整するのが面倒だなと感じる人には、15℃前後の冷たさが約1~2時間続く、手のひらを冷却するグッズもあるそうです。
熱中症予防のひとつとして、”AVAを冷やす手のひら冷却”、みなさんもやってみてはいかがでしょうか?

※「手のひらを冷やす」方法は、熱中症の症状が起きる前のあくまでも予防法です。すでに熱中症が疑われる症状がある場合は、医療機関で適切な医療処置を受けるなどの対応が必要です。


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