ハイレベルなグルメが多く、落ち着いた雰囲気が漂う高級住宅街、“白金高輪”。

そんな街で、連日常連客で賑わう立ち飲み屋がある、との噂を聞きつけた!

今回は、“ひとり立ち飲み”ビギナーにも優しい、コスパ抜群の一軒を紹介する。



※コロナ禍の状況につき、来店の際には店舗へお問い合わせください。



ひとりでふらっと立ち寄れる、親しみやすさのある店内

ハイクラスな白金エリアにある、アットホームな人気店


今宵訪れたこちらの店は、白金高輪駅から魚籃坂を歩いて5分ほどに位置する。

昼は京都のおばんざいを提供する店だが、18時に暖簾がかかると一変。そこには話題の立ち飲みスポット『籃らん』が現れる。

チャーミングな店名はお店が位置する魚籃坂(ぎょらんざか)に由来する。

木を基調とした9.8坪の店内に、コの字型の立ち飲みカウンターを据え、キャパは15人程度。

レトロなポスター、エジソン電球に黒看板と、どこか懐かしい大人が落ち着く空間に設計されている。

三田にあるイタリアン『belts(ベルツ)』の姉妹店で、店長の杉森健太郎さん、シェフの鈴木啓介さんも同店の出身だ。

「白金高輪にはいい店は沢山あるが、気軽に日常使いできる店が少ない。世代に関係なく、みんなで楽しく飲める場を作りたかった」という思いから、2019年2月、この地にオープンした。


ワンコインつまみが嬉しい

左.「麻辣メンマ」300円、右.「ケールのおひたし」500円


杉森さんオススメの「麻辣メンマ」、「ケールのおひたし」をオーダー。

ケールは長野県の契約農家から取り寄せる無農薬のものを使用。港区の健康意識が高い女性たちからも支持を集める。

常連のお客さんについて尋ねると、「近くに住まれている方ばかりですね。20代から60代以上の大人の男女まで、みなさんふらっと立ち寄ってくださいます」とのこと。

確かに取材中も、常連客が、お店の様子を見に顔を出したり、差し入れを持って立ち寄ったりと度々現れる!

店を構えて4年目にして、この街にしっかりと根付いている様子が伺える。

また、2軒目で利用する人が多いということもあり、メニューは、サクッとつまめるワンコイン以下の皿から、飲んだ後に食べたくなる〆のパスタまで豊富にラインナップされている。

酒場の定番である煮込みは定期的に内容を変更し、連日通っても飽きがこないように工夫されている。



「ラム餃子」500円


契約農家から仕入れるケールを使ったつまみや、店自慢のラム肉の餃子は、女性客からのウケも抜群。

ここ最近、ちょうど体のラインが気になっていたこともあり、ホッピーのアテにこの2品を迷わずオーダー。

看板メニューの「ラム餃子」は、特有の匂いを無くすよう丁寧に処理されたラムを使用している。

もっちりとした餃子に、さっぱりとした味わいが特徴の特製チミチュリソースと相まって後を引く美味しさ。

支払いもキャッシュオンという気軽さが、ひとり飲みにはうれしいポイントだ。


人気のIPAは揚げ物との相性抜群

左.「Smog City」1,100円、右.「Stone」800円


ラベルの可愛さが目を引くクラフトビールは常時約8種を用意。貴重な「うちゅうブルーイング」も定期的に入るとか!



「フライドチキン」600円


ジュワっと溢れる肉汁が美味とファンも多い「フライドチキン」。

ポーションもちょうどよく、ひとりでも無理なく食べきれる量が嬉しい!




東京カレンダー編集部員・伊藤も、初めて来たと思えない居心地の良さにお酒が進む。


〆におススメの一品はこちら!


お馴染みの〆のパスタ


最近、〆として人気急上昇中!ということで、力を入れているという「パスタ」1,200円。

レシピは姉妹店の『belts』譲りで、パクチーと少しピリ辛のひき肉ソースを太麺に絡めていただく。



誘惑に負け、〆のパスタまでしっかりといただいた20時を過ぎた頃、いつの間にか店内は常連客でいっぱいに。

アットホームな雰囲気が漂うこの店では、お客さん同士の会話が盛んなのも魅力のひとつ。

隣に居合わせた常連の方に、初めて来たことを伝えると「ここの料理のクオリティは間違いない。たろうちゃんと鈴木シェフの細やかな気遣いも気持ちいいから、つい立ち寄っちゃうんだよね」と教えてくれた。

舌の肥えた白金住民を虜にする確かな料理と寛ぎの空間で、客単価はなんと平均2,000〜3,000円というから、かなり良心的だ。

連日賑わっているという理由に納得しつつ、『籃らん』オリジナルの音頭「お疲れサンバルカーン!」で再びみんなで乾杯!

白金の新たな魅力にほだされ、再訪を誓ったのだった。


気軽に1杯からどうぞ!


(右)店長・杉森健太郎さん(愛称:たろうちゃん)、(左)シェフ・鈴木啓介さん。

気さくなふたりが作るアットホームな空気感が心地よく、会話を楽しみに通う常連客も多い。




専らのビール党だが、30歳を過ぎてからワインの美味しさにも開眼。鮨に焼肉に……ひとりでどこでも入れるが、立ち飲みは初心者。



白金という立地にも関わらず、どこか下町の香りも漂わせる雰囲気とコスパ抜群な逸品たち。

毎日食べても飽きのこない定番メニューも多く、常連客が足繫く通う店というのも納得だ!

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