頭痛や肩こり、不眠、不安感…。病院に行くほどではないけど気になるその不調、じつは自律神経の乱れが原因かもしれません。医師の久手堅司さんに聞いた、自律神経のバランスを整える「朝のおすすめルーティン」を紹介します。

自律神経を整えてすっきり!朝のルーティン

朝は副交感神経から交感神経にきり替わる時間帯。うまくスイッチをきり替えてバランスを整え、気持ちいい一日をスタートさせて!

●7:00 朝食

一日のリズムをつくるために大切にしたいのが朝食。毎日同じ時間に規則正しく食べることで体内時計を正常に保ち、自律神経の働きをよくします。

「食べるときは、よくかむ(ひと口20回ほど)こと、ゆっくり食べることを意識して」

・自律神経にとって最強のメニューはヨーグルト+バナナ

バナナは、「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンを合成するのに必要な栄養素がすべて含まれる優秀な食材。朝食べることで交感神経のスイッチを入れる役目も。ヨーグルトと合わせて食べると腸内環境も整います。

≪自律神経にいい食材≫

・ナッツ類
・魚類
・肉類
・ホウレンソウ
・キノコ類
・海藻類
・卵
・発酵食品
・バナナ
・ヨーグルト
・抹茶

●タオルで首伸ばし

自律神経のバランスを整えるには、生活習慣の改善に加え、骨格のゆがみを治すアプローチも重要なのだと久手堅さん。

「たとえば自律神経が乱れているから肩がこるのではなく、骨格がゆがんで肩がこるから自律神経が乱れてしまうのです。とくにコロナ禍では、スマートフォンの見すぎやデスクワークの増加、運動時間の減少などで、結果として骨格がゆがみ、自律神経のバランスを乱す人が増えています。ぜひ骨格のメンテナンスも取り入れましょう」

 

1:タオルを準備

タオルを縦に折りたたんで後頭部と首の境目に引っかけて両端を持ちます。

2:斜め上に引っぱる

斜め上を向き、タオルを引っぱり、首は後方に力を入れる。30秒キープする。

3:斜め下に引っぱる

斜め下を向き、タオルを引っぱり、首は後方に力を入れる。30秒キープする。

 

久手堅さんがズバリ!これって自律神経にいいの?

普段から自律神経を整えることをやっておきたいもの、そこで久手堅さんに自律神経にいいことを教えてもらいました。

●Q:ペットとふれ合う A:癒やし効果絶大です

ペットとふれ合うと「オキシトシン」という脳内物質が分泌され、副交感神経が優位になってリラックスモードに。イライラやストレスの解消につながります。

●Q:ため息をつく A:じつはリラックス効果あり

仕事などで根をつめたり、考え事をすると呼吸が浅くなりがち。深く息を吐くことで浅い呼吸がリセットされ、副交感神経が優位に。緊張した体がほぐれるのでため息はおすすめ。

●Q:朝のランニング A:ほどよい程度ならOK

朝の散歩やランニングは交感神経のスイッチが入りやすくなるのでおすすめ。ただし、激しい運動は自律神経の乱れにつながるので、気持ちよく体を動かす程度にとどめて。