東北〜首都圏の鉄道・バス3/19の状況 常磐線は復旧遅れ 雪も影響
「東武もあるぞ」がSNSでちょっと話題。
臨時快速で東北新幹線を代替
2022年3月16日(水)夜に福島県沖で発生した強い地震により東北新幹線が一部不通となってから3日が経過しました。JRの要請もあり、陸路と空路の双方で、その不通を補う輸送力増強が進んでいます。
東武の特急「リバティあいづ」。東京と福島を結ぶ新幹線の代替手段となっている(画像:東武鉄道)。
東北本線は那須塩原〜盛岡間で不通となり、全線の運行再開は4月以降になると見られています。東京〜那須塩原間、盛岡以北も本数が通常より大幅に少ないため混雑が予想されると注意が呼びかけられています。
18日(金)に在来線の東北本線が復旧したことから、19、20、21日の3日間は、那須塩原〜仙台、仙台〜盛岡間で臨時快速が運行されます。ただ本数は前者が2往復、後者が1往復と多くはありません。
一方、東京〜仙台間の特急が走る常磐線は19日(土)の復旧予定でしたが、依然として広野〜山下間で運転見合わせが続いています。18日の余震で不具合が発生したためです。このため特急は品川〜いわき間の運転にとどまっています。
こうしたなか、SNSで一部話題になっているのが、東武線〜野岩鉄道〜会津鉄道ルートの存在です。浅草・JR新宿〜会津田島間を直通する特急リバティがあるほか、普通列車の乗り継ぎでも東京と福島の行き来が可能。会津田島から乗り継いで会津若松へ、さらに磐越西線で郡山へ出ることができます。このルートは東日本大震災の際も、新幹線などの代替として機能しました。
また、山形・秋田新幹線が断たれたなかで、上越新幹線で日本海へ回って秋田方面へ向かうルートにも便宜が図られてます。新幹線に接続する新潟〜酒田間の特急いなほの一部が、18日から秋田まで臨時快速として延長運転しています。
高速バスは雪が阻む
新幹線の不通を受け、高速バスが活気づいています。東北方面発着の高速バスの増便、あるいはコロナで休止していた路線の臨時運行が相次いでいます。
JR高速バスは他社にも応援要請をかけ、東京〜仙台線や東京〜福島線を増便しています。また京王バスも新宿〜仙台・石巻便を増発するなどしています。
遠距離は夜行バスの出番です。盛岡線、鶴岡・酒田線、釜石線、山形・新庄線などが相次いで運行再開。なかには秋北バスの大館・能代線や、関東バスの象潟・羽後本荘線など、しばらくのあいだ毎日運行するものもあります。
関東バスは象潟・羽後本荘線「エクスプレス鳥海号」を26日まで臨時運行する(画像:関東バス)。
ただ、19日(土)は北東北が大雪に見舞われており、14時現在で東北道や八戸道が一部通行止めになっています。これにより、本日予定されていた青森方面発着の昼行便で運休が発生しています。
余震に加え天候の影響もあり、先を見通せない状況が続いています。交通機関を利用する際は最新の情報をチェックすることをお勧めします。