Studio Display Software
Apple

アップルの新型外付けディスプレイ「Studio Display」にはファームウェアが搭載されていることが、公式の仕様表にて言及されています。このファームウェアが実は、iOS 15.4のフルバージョン(変種ではなく)だったと明らかになりました。

この事実は、アップル系ブログ「Daring Fireball」を主催するJohn Gruber氏が報告していることです。

MacBook Pro側のシステム情報にある「グラフィックス/ディスプレイ」で、Studio Displayのソフトウェアを確認すると「Version 15.4 (Build 19E241)」であることが分かります。このビルド番号はiOS15.4やiPadOS15.4と全く同じであり、ディスプレイ内でiOSのフルバージョンが動いていると判明したしだいです。

Daring Fireball

Studio Displayに内蔵されたA13 Bionicは、iPhone 11シリーズや第2世代iPhone SE、第9世代のiPadに搭載されたチップと同じもの。それによりセンターフレーム機能つきの12MP超広角Webカメラや6つの空間オーディオ対応スピーカーが制御されているわけです。

本製品はA13チップ内蔵から、HomePodやHomePod miniのファームウェアがApple TV向けのtvOSを土台としているように既存のアップル製ソフトウェアの変種を使っている可能性が高いと見られていましたが、iOSそのものだったことは少し意外と言えます。

Studio Displayを発売前に試用していたレビュアーは、誰もがWebカメラ画質が「ひどい」と苦情を述べていました。それに加えて、Gruber氏はセンターフレーム機能が「ちょっと動いたり、横を向いたりすると、ディスプレイの中央の真正面に座っているのにフレームアウトしてしまうのです。センターフレームが追いつき、再びフレーム内に収めるまでには最大で5秒かかります」と指摘しています。

アップルはレビュアーに対して「システムが期待通りに動作しない問題を発見した」ため、ソフトウェアアップデートで「改善」すると回答していました。しかし、どのように改善するのか、いつアップデートするのかも明示されていません。

Studio DisplayのソフトウェアもiPhoneと同じであれば、次回iOSがアップデートされるタイミングで何らかの動きがあるのかもしれません。20万円近い価格には「A13 Bionic代」や「Webカメラやセンターフレーム代」も含まれているはずですが、今後のアップルの対応を待ちたいところです。

【追記】

日本のとある量販店のデモ機では、Version 15.3だったとの報告がありました(下記)。もしかすると、個体によりソフトウェアのバージョン違いがあるのかもしれません。

Source:Daring Fireball

via:MacRumors