Suicaの統計レポート「駅カルテ」販売開始 かつて批判うけ中止 「プライバシーに十分配慮」
データ販売本格化です。
「駅カルテ」おいくら?
JR東日本は2022年3月16日(水)、Suicaの統計情報に基づく定型レポート「駅カルテ」の販売を5月から開始すると発表しました。
駅の利用イメージ(画像:photolibrary)。
Suica利用者が駅の改札を入出場する際に記録されるデータ(入出場駅、入出場時間など)を用いた定型レポートです。まちづくりやマーケティングなどに活かせるよう、ジェイアール東日本企画と日立製作所を通じて自治体や企業へ販売します。
販売対象となるのは首都圏を中心とした約600駅で、5駅分のレポートで50万円、10駅分で90万円。また3か月、6か月、12か月間の毎月のレポートをダウンロードできるプランもあり、最大は12か月で600万円です。このほか、一部情報のみを抜粋した簡易版で3か月6万円のプランもあります(価格は全て税別)。
ただ、Suicaのデータの外部提供をめぐっては、2013年に公表したところ、批判を受け中止した経緯があります。2022年1月に「駅カルテ」の概要を発表したところ、積極的なデータ活用を求める声の一方で、わかりやすい説明やデータの除外を求める声などもあったとのこと。このため、今回はプライバシー保護への配慮が強調されています。
元となるデータからは利用者の氏名などを削除し、個人の識別性を下げる加工をするほか、データ使用を希望しない利用者については、個別にデータから除外する対応を行います。ウェブ、メール、電話などの窓口を設け、4月10日までの除外手続きについては駅カルテの全レポートから、それ以降の除外対応は毎月末を締切日として、その月のレポートから除外するそうです。
※誤字を修正しました(3月18日17時49分)。