Check Point Software Technologiesは2月27日(米国時間)、「Cyber Attack Trends In The Midst Of Warfare - Check Point Software」においてと、ロシアによるウクライナ侵攻に伴い観測されたサイバーセキュリティ攻撃に関するデータを発表した。同社は、一連の事件に関するサイバーセキュリティ攻撃が驚異的な増加を見せていると指摘している。

Cyber Attack Trends In The Midst Of Warfare - Check Point Software


発表された主な内容は次のとおり。

2022年2月の初頭と比べ、侵攻が開始された最初の3日間でウクライナ政府および軍事部門に対するサイバー攻撃が196%増加した。世界の他のエリアではこうした増加は観測されていない

組織あたりのサイバーセキュリティ攻撃を前の週と比較した場合、ロシア内の組織が4%の増加、ウクライナの組織が0.2%の増加、世界の他の地域では逆に減少が確認された

2022年2月の初頭と比べ、東スラブ語の悪意あるフィッシングメールが7倍増加した。ロシアの受信者へ向けられたフィッシングメールの3分の1はウクライナの電子メールアドレスから、または、なりすましのいずれかで送信されていた

この紛争に乗じた詐欺目的の電子メールが確認された

ウクライナへの寄付を募るメールの中には、この状況を悪用した詐欺も含まれており、同社は注意を呼びかけている。こうした偽のメールにだまされないための対策として、次のヒントが掲載されている。

偽のドメインが使われていないか確認する

マクロを有効化する必要のあるMicrosoft OfficeドキュメントやZIPで圧出されたとされるファイルなど、疑わしいファイルが添付されているかどうかに注意する

間違った文法や口調が使われていないかを探す。緊迫感をあおる内容、CEOといった責任者から送られてきたとされる内容にも注意が必要

メールに記載されている要求が異常または疑わしい場合にも注意が必要

サイバー犯罪者は時事を悪用して巧妙にサイバー攻撃を仕掛けてくる傾向がある。日々の対策を継続するとともに、特にマルウェア感染の発端として悪用されやすいメールには、常に十分注意することが望まれる。