矢吹奈子、IZ*ONEの活動を振り返る「メンバーとのグループチャットで…」古家正亨のラジオ公開収録に登場 ― Vol.1

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アンニョン! 古家正亨です。2021年ももうすぐ暮れようとしていますが、皆さんにとっては、どんな1年になりましたか?

さて、今月の僕の連載ですが、今月のはじめに、福岡の西鉄ホールで行われた、僕がCROSSFMで毎週土曜日18時半からOAしているラジオ番組「これ韓〜これであなたも韓国通〜(提供:韓国観光公社福岡支社)」の公開収録の模様を、OAでは聞けなかったところも含めて文字でその様子をご紹介していこうと思います。

ゲストはHKT48の矢吹奈子さん! 矢吹さんと言えば、この春まで日韓メンバーで構成されたグローバルグループIZ*ONEのメンバーとして活躍されていましたよね。今回の公開収録では、そんな矢吹さんの韓国での思い出やIZ*ONEのメンバーとして活躍されてきた、その経験談などを、いろいろと伺うことができましたので、エリア外で聞けなかった皆さんにも、その様子をご紹介しよう! ということで、2回に分けてご紹介していこうと思います! 今回は前半です!

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古家:お久しぶりです。

矢吹:NHKの古家さんの番組に出演して以来ですよね?

古家:あの時は、宮脇咲良さんと本田仁美さんと3人でお越しいただいて、夏でしたよね。韓国から帰国して、まだそれほど時間が経っていない時でしたから、もう半年ぐらい経ちますね。今日は、こうして公開収録という形で、福岡でお会いすることになったわけですけど、矢吹さんのホームグラウンドに僕がゲストで来ている感覚です(笑)。聞いたところによると、この福岡の西鉄ホールって、思い出の場所なんですって?

矢吹:そうなんです! 私が韓国に渡る前、HKT48の専用劇場がなかった時に、HKT48が公演をさせてもらっていた場所なので、約3年ぶりになりますが、またここにこうして立つことができて嬉しいです。

※公開収録では、番組おなじみの韓国語の挨拶「ハムケヘジュセヨ」を矢吹さんに言ってもらうと……・

古家:韓国語の発音、上手ですよね!

矢吹:いや〜、実はあまり最近韓国語を使う機会がなかったので、今日、きっと韓国語を使うこともあるだろうと思って、すごく不安だったんですよ。でも、古家さんがそう言ってくださったので、安心しました(笑)。
 

IZ*ONEの活動を振り返って「メンバーのグループチャットで…」

古家:今年の春までIZ*ONEのメンバーとして活躍されて、帰国後はコロナ禍の中、日韓の往来ができない状況が続いているわけですが、もう6ヶ月ぐらい経つわけですが、韓国が恋しくなる時ってありますか?

矢吹:そうですね、IZ*ONEのメンバーとは頻繁に連絡は取りあっているんですが、特に、韓国でメンバーが会っている様子とか見ると、韓国に行きたくなりますね。その輪の中に入れてー! っていう気持ちに。

古家:韓国ではメンバーの皆さんがそれぞれの活動をスタートさせていますから、現場で会うこともあるでしょうし、プライベートでも会うタイミングがあるでしょうから……この間、本田仁美さんとお仕事ご一緒させていただいた時、IZ*ONEのグループチャットみたいな部屋があって、そこで結構やり取りはあるんですよってお話していましたけど……。

矢吹:そうなんです。この前も気づいたら、通知が20件以上来ていて「なんだ? なんだ?」って覗いてみたら、みんな、すごい勢いで話していました(笑)。

古家:僕は矢吹さんとは、IZ*ONEの活動を始める時に初めてお会いしたわけですけど、その後、いろいろとお仕事をご一緒させていただく過程でいつも感じていたのが、どんどんオーラが出てきたというか……。

矢吹:全然ですよねぇ?(と会場に尋ねるも、コロナ禍の中、お客さんは声を出して反応できず、会場が静まり返る……。)

古家:皆さん、声を出せないから、反応どうすればいいのか、困っているじゃないですか(笑)。でも、うんうんと頷いていますよ! でも、韓国での活動を介して、自分自身に自信が付いていったのは間違いないですよね?

矢吹:そうですね、韓国では本当にたくさんのことを学ぶことができたので、2年半という活動期間で、自分も本当にいろんな経験をさせていただいたと感謝しています。

古家:特に「ここは自分で成長したなぁ」って感じるところって、どんなところですか? パフォーマンス面はもちろんだと思いますが……精神面でも?

矢吹:もちろんです。前はHKT48のメンバーと一緒にいる時に、3期生という先輩でも後輩でもない立ち位置だったので、あまり自分から意見を「ぐいぐい」と言えなかったんです。でも、帰ってきてからは、意識していたわけではないのですが、メンバーにダンスを教えてあげたり、まとめる側になれたというか……今まで出来なかったことが、気づいたら自分から率先してできるようになっていたので、少し変われたのかなぁ……積極的に行動出来るようになれたのかなぁって、思います。

古家:ところでオーディション番組に出演する前には、韓国に行ったことはあったんですか?

矢吹:1回だけあったんですけど……あまりにも小さい時の出来事だったので、記憶がそんなに残っていなくて……確か2泊3日ぐらいして、3日連続でスケートしていた覚えがあります(笑)。

古家:韓国に行って、ずっとスケート?

矢吹:泊まったホテルの前にスケートリンクがたまたまあったんですよ〜。

古家:それって、ソウル支庁前のスケートリンクじゃない? きっと。それなら理解できます。

矢吹:そうなんですかね〜、その記憶もあいまいで。でも、今だったら、メイクとかファッションとか興味のあることもたくさんありますし、韓国に行って行きたい場所もありますけど、当時は、あまりに幼かったので、興味のあることが限られていたから、きっとスケートだったんでしょうね(笑)。「スケートリンクあるぞ!」っていう感じで3日連続で通っていました。

古家:でも、僕のように北海道に住んでいるとか、冬、寒い地域に住んでいる人でなければ、日本にいても、スケートってある種レジャーだから、そう簡単に行けないっていうのは、ありますよね。韓国って、結構街中にスケートリンクを作っていましたから、気軽に遊べたといえば、確かに、そうだなぁっていうのはありますね。でも、韓国に渡らずとも、その影響って、IZ*ONEのメンバーとして韓国に行く前から受けていたんじゃないですか?
 

韓国でカルチャーショック!?「メイクはたくさん勉強になった」

矢吹:中高生の頃から、韓国のメイク道具やメイクの印象が強くあって、一時期流行していたもので、チークをあまり塗らないで、口を赤いリップで染めるっていうのがあったんですけど、私もそれにハマっていたことがありましたね。IZ*ONEのメンバーとして韓国に渡る前から。

古家:じゃ、自然と韓国からそういった形でインスピレーションを得ていたことがあったんですね。そして、そのメイクを本格的に、仕事として受ける形で韓国に渡ったわけじゃないですか?

矢吹:そうですね。日本でアイドル活動をしていた時は、自分でメイクをすることが圧倒的に多かったんですけど、韓国ではメイクさんにしてもらうので、その度に「あ〜、あのメイクってこうしていたんだ」とか、実際にそのテクニックを見ることができて、たくさん勉強になりましたね。

古家:日本の場合だと、例えばテレビの現場では、テレビ局にメイクさんがいて、そのメイクさんにメイクをしてもらうことが多かったり、基本的に専属のメイクさんを付けているタレントさんが多いと思うんですけど、韓国の場合は、美容室に行ってメイクをして現場に向かうことが当たり前じゃないですか。あれって、カルチャーショックじゃなかったですか?

矢吹:そうなんですよね。びっくりしました。美容室って、髪の毛を切るとか色を染める場所っていうイメージがあったので、その場でメイクをして髪をセットしてもらってということ自体、初めてだったので、とても新鮮でしたね。

古家:しかも、朝早いでしょ?

矢吹:(笑)早かったですね……。一番早かった時は、本番の前の日の夜の11時とか……。

古家:前日の夜? 夜11時にメイクをする?

矢吹:そして、メイクをしながら、日付が変わって、そのまま誕生日を迎えたこともありましたね。マスカラをされながら迎えた誕生日(笑)。そんなことは初めてでしたね。

古家:本当に大変だという話は聞いてはいましたが、寝る間も惜しんで活動されていたことが、こういうお話からも伺い知れますね。

韓国ならでは!「デリバリーで衝撃を受けたのは…」

古家:ところで、HKT48として活動を再開され、新曲もリリースされたわけですが、改めてその楽曲を聞いてみると、J-POPとK-POPの持つテイストって、本当にそれぞれに違った魅力があるなって感じますね。ただ、IZ*ONEの日本活動って、そのJ-POPっぽさをしっかり残しながらっていうところがあったじゃないですか。そのあたり、本当にうまくバランスとりながら活動されていたなって感じるんですが、K-POP的なものが恋しくなることって、そろそろあるんじゃないですか?

矢吹:そうですね。ずっとYouTubeで観てます。K-POPのMVだったりその他の映像だったり。曲もたくさん聴いてますし……。でも、どちらも良い所があると思うんです。私はどちらのテイストも大好きですね。

古家:なので、J-POPとK-POPをクロスオーバーした活躍を見せていたIZ*ONEって本当に貴重なグループだったんですよね。

矢吹:そうですよね。

古家:そんな矢吹さんが、韓国で生活していた中で、特に記憶に残っているものについて、伺っていきたいと思っているんですが……特にその中で、これは韓国ならでは! っていうおすすめのものを紹介していただけますか?

矢吹:私が紹介したいのは「デリバリー」なんですが、最近は日本でもデリバリーって進化していると思うんですが、韓国はずいぶん前から、このデリバリー文化が進んでいて、チキンとかピザはもちろんですけど、食べたいものを探したら、配達できないものはないっていうくらい、なんでもデリバリーしてくれるんですね。一番衝撃的だったのはユッケ(笑)。

古家:え?

矢吹:そうなんです、ユッケがデリバリーで注文できちゃうんですよ。聞いたことないですよね?

古家:今日本でユッケ食べるのも大変ですからね!

矢吹:そうですよね! それがデリバリーできちゃうんですよ。いつも咲ちゃん(宮脇咲良さん)が頼みすぎて(笑)。いつも食べてましたね。

古家:ユッケって、衛生的に大丈夫なのかな?

矢吹:お腹壊したことはないですよ。冷凍でカチカチのものが届いたこともないですし。本当に美味しいです。

古家:そんなに咲良さんが食べていたんですか?

矢吹:すごい頻度で食べてました(笑)。あと、IZ*ONEのメンバーでご飯を食べようってなった時は、いろんなものを注文するんですね。一ヶ所のお店で注文しないのがIZ*ONE流っていう感じで、多い時は6ヶ所ぐらいのお店で注文して、いろんなジャンルのものをみんなで一緒に食べるっていう……。メンバーの人数が多いからこそ出来るっていうメリットですね。で、そこには必ずユッケがありましたね(笑)。で、絶対に注文したのは咲ちゃんっていう……。あと、サンナクチ(산낙지)。

古家:サンナクチって、生きたテナガダコをあのごま油と塩をつけて食べるあれでしょ? ユッケとサンナクチ……ずいぶん、オヤジ的ですね(笑)このラインナップなら韓国の焼酎がないとやってられないですよ……。

矢吹:(笑)

古家:そうなんですね(笑)。じゃ、矢吹さんが、特にデリバリーでハマっていたものって何だったんですか?

矢吹:韓国を離れる前に、特にハマっていたのは、ロゼ・トッポッキですね。日本に戻ってくる3日前から、毎日ロゼ・トッポッキを食べていました。

古家:日本でも新大久保のお店に行くと、普通にロゼ・トッポッキ食べれるようになったほど、かなりポピュラーなものになりつつありますけど、でも、やっぱり韓国で食べるものと、微妙に味が違うんですよね……。

矢吹:え〜、食べに行きます! 新大久保。でも、どうしてなんでしょうね……。韓国で食べると味が違うんですよね……。

古家:韓国のデリバリーって、なんでも、どこでも配達してくれるイメージってありますね。アプリも豊富ですし。

矢吹:そう! 漢江とか、河川敷でも来てくれるんですよね。住所とかないのに、「この辺」って言えば。そうしたら、いろんな配達員の人が、河川敷周辺をうろうろしながら、注文した人を探しているっていう光景が……。

古家:そうそう、あちらこちらで見れるよね。矢吹さんのお話、聞いていたら、韓国に行きたくなってきました……。

矢吹:そうですね……行きたいですね、韓国……。

古家正亨×Kstyleコラム Vol.15

古家正亨(ふるやまさゆき)

ラジオDJ・テレビVJ・MC
上智大学大学院文学研究科新聞学専攻博士前期課程修了。2000年から韓国音楽を中心に、韓国の大衆文化をあらゆるメディアを通じて紹介。昨年までは年平均200回以上の韓流、K-POP関連のイベント等のMCとしても活躍している。

現在もラジオでは、NHK R1「古家正亨のPOP☆A」(毎週土曜日14:05〜)、NORTH WAVE「Colors Of Korea」(土曜11:00〜)、CROSS FM「これ韓〜これであなたも韓国通〜」(土曜18:30〜)、Mnet「MタメBANG!」(隔週日曜20:30〜他)、配信では韓国文化院YouTubeチャンネル「Kエンタメ・ラボ〜古家正亨の韓流研究所」や韓国大使館YouTubeチャンネル「韓ON」といった番組を通じて日本から韓流、K-POP関連の情報を伝えている。
YouTubeチャンネル「ふるやのへや」では妻でアーティストのMina Furuya(ホミン)と共に料理やカルチャーなどの情報を発信中。

Twitter:@furuyamasayuki0