ハーブティーで香りをプラス!ベーコンといろいろ野菜のスープ【冬のごちそうスープ #1】
お好みのハーブティーで!ベーコンといろいろ野菜のハーブスープのレシピ
最小限の調味料を使う、シンプルで滋味深いレシピを数多く考案されている角田さん。本連載でご紹介する4種のスープは、すべて“だし”を使わず、加える調味料もごく少量。角田さんご自身があまり胃腸が強くないことから、体にやさしくて味もよいレシピを求め、たどりついたスタイルです。
「ベーコンを主役に玉ねぎ、にんじん、セロリ、キャベツなど、身近な野菜を使うスープです。野菜を刻んで炒めて煮る、というシンプルなレシピで、調理時間は15分くらいのクイックスープですから、忙しい朝にもぴったりです。
ポイントは味に奥行きをもたせるために、ハーブティーを加えること。スープにハーブティーを使うレシピはとても気に入っていて、塩分を控えたいときは、香りを足すことで満足感を損なわずに作れます。滋養にあふれる飲み物なので、体調も整います。これからの季節に大活躍してくれるスープです」
材料(2人分)
調理時間:15分
・ベーコン……80g
・セロリ……1/2本
・玉ねぎ……1/4個
・にんじん……1/2本
・キャベツ……1枚
・かぶ……小2個
・しょうが……1/2片
・塩……小1/2杯
・水……100ml
・ローリエ……1枚
・オリーブオイル……小1杯
・好みのハーブティー……1袋
・水……400cc(ハーブティー用)
下準備
・ベーコンを1cmほどの幅に切る
・セロリは葉を切り分けて、筋を取り、1cmほどの賽の目切りにする
・玉ねぎ、にんじん、かぶを1cmほどの賽の目切りする
・キャベツを2~3cmのざく切りにする
・しょうがをみじん切りする
※切り分けたセロリの葉は使用するので、捨てないでください
作り方
1. ハーブティーを抽出する
ハーブティー用の水で湯をわかし、ハーブティーを抽出する。
「今回使ったのはオレンジ、にんじん、レモン、りんごのブレンドティーです。おすすめはレモングラスやジンジャーで、カモミールのような甘みのあるもの以外はなんでもOK。ハーブティーの成分をしっかり抽出するためにも、野菜を炒める前のタイミングでお湯につけてください」
2. 玉ねぎ、にんじんを炒める
鍋にオリーブオイルを入れて弱火にかけ、まずは玉ねぎ、続いてにんじんを加えて炒めます。焦がさないようにかき混ぜながら加熱します。
「玉ねぎとにんじんは同時に入れてもいいくらいです。気軽に作れるのがこのスープの特徴なので、細かなことは気にせず、どんどん野菜を入れて炒めていきましょう」
3. ベーコンを加える
玉ねぎが透き通ってきたら、ベーコンを加えてさらに炒めます。
「ベーコンを加えると脂が出てくるので焦げにくくなります。今回はブロック状のものを大きめにカットしましたが、ほかの材料と同じように賽の目切りしてもいいですし、スライスベーコンでもOKです。ソーセージに変えてもおいしくできますよ」
4. セロリを加えて軽く炒め、しょうがを加える
セロリを加えて軽く炒めたあとに、みじん切りしたしょうがを加え、全体を混ぜます。
「しょうがの香りとスパイシーな風味がスープのアクセントになります。お好みでにんにくを加えてもおいしいです」
6. かぶ、キャベツ、塩を加える
鍋にカブ、キャベツを加えて混ぜ、塩を加えます。全体をまんべんなく混ぜましょう。
「かぶを大根にしたり、キャベツを白菜にしたりしてもいいですし、ベーコンを入れずにお野菜だけで作っても十分においしいスープになるんですよ」
7. 水、ローリエ、セロリの葉を加える
水100cc、ローリエ、セロリの葉を加え、蓋をして弱めの中火で2分ほど煮ます。
「水分は2度に分けて加えます。2分後にはこの100ccの水はほとんどなくなり、旨みたっぷりの野菜だしだけがのこります。少量の水で蒸し煮することで、素材からだしや旨みをしっかりと引き出すことができるんですよ」
8. セロリの葉を取り出し、ハーブティーを加える
セロリの葉を取り出し、抽出していたハーブティーを加えます。スープが温まったらできあがりです!
「ハーブティーの香りを残すため、最後の段階でお鍋に加えます。“香り”はおいしさに深みを出してくれる大切な要素です。調味料をたくさん加えなくても、ハーブティーを加えることで味がばっちり決まります」
体をやさしく癒す。ベーコンといろいろ野菜のハーブスープ
だしを使わず、調味料も塩だけなのでかなりの薄味では?と思いきや、ベーコンや野菜それぞれから引き出されたやさしい味わいに、ハーブティーの風味が加わったとても爽やかな味わい。ひと口いただくと、高原で深呼吸しているような気持ちになりました♪
「実は私も愛飲しているスープで、体を整えたいときに、そのとき余っている野菜を使ってお鍋いっぱいに作ります。時間がたつとまた味わいが変わっていきますし、粉チーズやスパイス、ハーブソルトをふってアレンジしてもいいですよ。
ドイツでは風邪を引いたらハーブティーを飲んで治すというぐらい、滋養あふれる飲み物です。わたし自身、スープにハーブティーを入れるようになってからあまり風邪をひかなくなりました。そうそう、ハーブティーを使ってカレーを作るのもおすすめ!」
角田さんも週に1回は食べているというスープ。本格的に寒くなるこれからの時期に活躍すること間違いなし。次回はミートボールと白菜のクリームスープです。お楽しみに!
取材・文/古川あや
撮影/宮本信義