読書や趣味が楽しい秋。目の疲れをやわらげるツボで、イキイキとした目元に!
夜の長さに秋の深まりを感じることが多くなりました。静かな夜、読書や編み物などを楽しんでいる人も多いのでは。けれども、つい集中しすぎて目の疲れを感じることも…。「目が疲れると、充血したり、かすんだりしがち。目の疲れをやわらげたいときは、目の周りの血行をよくするのがポイントです」と話すのは、メイ治療室・女性のための鍼灸院の代表で、鍼灸師の吉田明代さん。早速、目の疲れをやわらげるための効果的なツボやマッサージ、セルフケアを教えてもらいました。
目の周りの血行をよくして、目を支える筋肉の緊張をほぐしましょう
目が疲れる原因はいろいろありますが、目の動きを支える筋肉の疲労もそのひとつ。例えば、手元でものを見るとき、目は少し中央に寄ります。その状態が長くなるほど、目の動きを支える筋肉が酷使されることに。そのため、目が疲れやすくなるそう。
「目の動きを支えている筋肉は目の奥にありますので、直接ふれることはできません。では、どうすればいいのかというと、目の周りの血流を促すツボにアプローチします」と吉田さん。
筋肉は温めるとゆるむ特性があり、目を支える筋肉に温かい血液が届くように促すことで筋肉がほぐれ、目の疲れがやわらぐというわけです。
そこで今回は、目の周りの血行促進を助けてくれる「太陽(たいよう)」と「風池(ふうち)」のツボをご紹介します。
●「太陽」のツボの探し方
「太陽」は、眉尻と目尻を結んだ線の真ん中から、髪の生え際へ進んだ、こめかみの少し凹んだところにあります(赤い丸で示したところ)。
●目の周りには、目の疲れをやわらげる効果的なツボがいっぱい!
目の周りには、血行を促すツボが多くあります。例えば、「太陽」のツボ(赤い丸)のほかに、目の下には「承泣(しょうきゅう)」、目頭近くには「晴明(せいめい)」、眉頭には「攅竹(さんちく)」、眉の中央には「魚腰(ぎょよう)」、眉尻には「絲竹空(しちくくう)」というツボがあります。
「どのツボも、目の周りの血行促進に効果的。温かさとともに、栄養や潤いを届けながら、疲労物質を押し流してくれます」
●「太陽」のツボを中心に、目の周りの骨にそって、指の腹で優しくマッサージ
目を閉じて、手指の腹で力を入れずに、これらのツボを優しく押していきましょう。
「手指の温かさも感じながら、太陽のツボからスタートして、目の下、目頭の近く、眉、そして太陽のツボへと、円を描くように押していくと、目の周りにあるツボにまんべんなくアプローチできます。目の周りの骨に沿っていくとわかりやすいでしょう。気がついたタイミングでOK。1回5周程度を目安に」
●「風池」のツボの探し方
「風池」のツボは、髪の生え際、首筋のやや外側の凹んでいるところにあります(赤い丸で示したところ)。
東洋医学では、「風池」は、目の疲れのほか、風邪予防にも効果的なツボとして知られています。また、パソコン作業で目が疲れて、同じ姿勢が続き、首や肩がこってつらいときにもおすすめです。
気がついたときに、風池のツボを手指の腹で優しく押してみましょう。
「お風呂のときに、お湯につかりながら押すのもおすすめです。全身を温めながらリラックスもできるので、首のこりもほぐれやすくなります」
●定期的に遠くを見るのも立派なセルフケア!
定期的に遠くを見ることで、目を支えている筋肉のなかでも、同じ筋肉の使いすぎを防ぐことができます。
「例えば、読書中なら、30分おきに本から目を離して、窓の外の景色など、5mほど先を1〜2分見るようにしてみましょう。この時季は、紅葉や月がきれいですから、気持ちもなごみます。このとき、風池のツボを押したり、肩を回したりするのもおすすめです。つい同じ姿勢をとり続けやすいという人は、タイマーを活用するのもひとつです」
自分でできるマッサージ&セルフケア。ぜひお試しください。