ダブル発酵食品で“映え鍋”「塩麹ヨーグルト鍋」【野永喜三夫さんの元気ハツラツ!発酵鍋#4】
乳酸菌と食物繊維たっぷり。白い!塩麹ヨーグルト鍋
発酵食品入りアレンジ鍋を伝授いただくのも今回がラストです。毎回違った発酵食品、メイン具材、野菜、そして〆をご紹介いただきましたが、最終回はヨーグルトと塩麹を使った鍋レシピです。メイン具材は鶏肉、そして〆にはでんぷん麺が登場します。
お鍋のスープにヨーグルトは意外かもしれませんが、塩麹と豆乳と合わせることで酸味がやわらいで、とてもまろやかな味になります。包丁で切る材料も少ないのであっという間に準備が終わりますよ」
ヨーグルトのお鍋とは、いったいどんなものなのでしょう。気になりますね!
材料(2~4人分)
調理時間:10分(※煮込む時間は除く)
・鶏もも肉……1枚(280~320g)
・水餃子……8個
・えのきだけ……2パック(400g)
・エリンギ……2パック(400g)
・しめじ……1パック(200g)
・焼き豆腐……1パック
・ウインナーソーセージ……8本
・水菜……1袋
・でんぷん麺……150g
〈つゆ〉
・塩麹…100g
・プレーンヨーグルト(無糖)……200g
・無調整豆乳……200g
・白だし……50cc
・水……400cc
作り方
1. えのきだけの根元を切り落とし、ほぐす
えのきだけの根元の部分を切り落とし、箸を使ってざっくりほぐします。
「左手でえのきだけを押さえ、右手に持った箸を根元から3cmほどの場所にさして、根元に引く動きを7~8回繰り返すと簡単にほぐれます。フォークでは短いし、歯の間が狭すぎるので、箸がおすすめです」
2. エリンギを薄切りする
エリンギを2~3mmほどの厚みに薄切りします。
3. 豆腐を12等分に切る
焼き豆腐を食べやすい大きさに切り分けます。まずは横に2等分。そして縦に2等分したあと、さらに3等分して、12等分に切ります。煮崩れしないように今回は焼豆腐を使いましたが、普通の豆腐でもOKです。
4. ウインナーソーセージに斜めに切れ目を入れる
ウインナーソーセージの片面に等間隔に3回切れ目を入れて、裏返して同じように切れ目を入れます。
「そのままでもいいけれど、切リ目を入れると食感がよくなるし、いいだしも出ます。ひと手間かける価値はじゅうぶんありますよ」
5. 水菜を切る
水菜の根元を切り落とし、2等分にします。
6. 鶏肉を切り分ける
鶏肉の表面を触り、骨や軟骨などの切り残しを取り除きます。
「食やすくするためのちょっとした心遣いです。指に硬いものが当たったら、指でつまんで包丁で切り取ってください」
鶏肉を縦に2等分し、さらにそれぞれをふたつに切り分けて、縦に4等分します。
2等分にした鶏肉をそれぞれ3~4等分に切ります。
「ひと口大は約3cmです。ナイフやフォークを使わない日本食では、お箸で切れないものはひと口大に切るのが基本です」
7. 鍋に具材を並べる
えのきだけを鍋の奥に置き、エリンギ、ウインナーソーセージ、餃子、鶏肉、豆腐、石づきを取ってほぐしたしめじをバランスよく並べます。きのこ類はかさばるので、鍋に入り切らない場合は初回は半量、そして食べながら追加します。
「食材はお鍋のカーブを利用しながら立てるように並べましょう。赤や緑の鮮やかな色を中心に持っていくと美しく盛り付けられます。
今回はホワイト鍋なので、水菜、ウインナーソーセージ、鶏肉を中心に持ってきました。水菜はほかの食材が食べごろになってから加えて、軽く火を通すくらいがおいしいですね」
8. つゆを作る
塩麹をボウルに入れて、白だし、無調整豆乳、水を混ぜながら加えます。続いてヨーグルトを加えて、よくかき混ぜればつゆのできあがりです。
「しょうゆやめんつゆを入れるとつゆに色がついちゃうので、白だしを選びました。白だしで旨味と香りを加えましょう。
ヨーグルトはプレーンの無糖を使ってくださいね。塩麹効果と豆乳のまろやかさ、そして火を通すことで、酸味も和らぎます。酸っぱいのが苦手な方でも大丈夫!」
9. 具材を入れた鍋につゆを注ぎ、強火にかける
冷たいつゆを鍋に入れて、強火で煮込んでいきます。グツグツ煮たってきたら、仕上げに水菜を入れます。
「水菜のシャキシャキした食感がおいしさアップのポイントなので、煮すぎには注意です。鶏肉と餃子に火が通っているかはしっかり確認してくださいね」
10. 〆のでんぷん麺を入れる
鍋の具材を引き上げて、〆を作ります。
つゆを沸騰させ、乾燥した状態のでんぷん麺を鍋に投入します。でんぷん麺がお好みの硬さになったら黒こしょう(分量外)と水菜を飾ってできあがりです。
ヨーグルトはどこに?旨味が引き立つヘルシー塩麹鍋
塩麹効果で鶏肉はやわらかく仕上がり、コクのなかにも、さっぱりとしたヨーグルトの風味をほのかに感じます。低カロリーのきのこ類がたっぷりでヘルシーでありながら、子どもも大人も大好きな餃子やウインナーソーセージ入りというのもうれしいですね。
「食べるまでどんな味か想像つかないと思いますが、塩麹の塩とヨーグルトの酸味が豆乳と合わさって、とっても旨いですよ。白いつゆを生かしたかったのでまいたけやしいたけなどの色が出る食材は入れなかったけれど、どんな食材でもおいしく食べていただけます。
今回、塩麹の量はお好みで加減してください。自分で分量を変えて好みの味を見つけるのも、手作りの楽しさです」
4回にわたって野永さんにご紹介いただいた4種のお鍋はどれも簡単で、調理時間も15分以内でありながら、最後の一滴までおつゆを食べ切りたいほどの味わいでした。市販のつゆをつい手にとってしまうことが多い昨今ですが、自宅にある調味料でこんなに簡単に多彩なお鍋を楽しめるって、うれしいですね。ぜひお試しください!
取材協力
店舗名:日本料理 日本橋ゆかり
郵便番号:103-0027
住所:東京都中央区日本橋3丁目2-14
市区町村:中央区
町域:日本橋3丁目2-14
定休日:なし
営業時間:11:30~14:0017:00~22:00
最寄駅:地下鉄メトロ銀座線 日本橋駅 徒歩3分JR東日本 東京駅 徒歩9分
電話番号:03-3271-3436