世界遺産の日光東照宮は4年前に平成の大修理を終えた国宝・陽明門に雨漏りなどがあるため、今年12月から手直し工事を行うと発表しました。工事の期間中は再び陽明門を鑑賞できなくなります。

日光東照宮の陽明門の修理はおよそ40年ぶりに4年をかけて行われ、2017年3月に完了しました。

彫刻や柱などには貝殻の粉を原料とした胡粉(こふん)が使われていますが一部分にカビが生えているほか、剥がれるなどの劣化が進んでいるといいます。

また、2020年に屋根の雨漏りも確認されました。

現在のところ観光客などが門を通り抜けるのに問題はないということです。

調査をした日光社寺文化財保存会によりますと創建当時と同じ原料や手法で修理されているため、当時と異なる現代の気温や湿度などが原因ではないかとみています。

工事は素屋根で陽明門全体を覆って行われ、銅拭きの屋根を外して雨漏りの場所を特定して修理する予定で、剥がれた胡粉塗部分も塗りなおす方針です。

工事は今年12月初旬から始まり来年3月までの予定で、期間中は再び陽明門の鑑賞ができなくなります。