蒸し暑さやストレスで眠れない…。「失眠のツボ」を刺激してぐっすり
暦の上では秋となりましたが、まだまだ寝苦しい夜もあり、家事や育児、介護、仕事などの考えごとをして、ぐっすり眠れないことも。
「そんなときにアプローチしたいのが、ぐっすり眠れるように体を整えてリラックスさせてくれるツボ。マッサージや筋トレ、お灸などで刺激して、質の高い睡眠を目指しましょう」と話すのは、メイ治療室・女性のための鍼灸院の代表で、鍼灸師の吉田明代さん。
早速、効果的なツボや、そのツボを刺激するマッサージと筋トレを教えてもらいました。
ぐっすり眠って体と心の元気をキープしましょう!(※写真はイメージです)
蒸し暑さで眠れないときは、体温に注目。体は、深部体温(内臓など、体の深いところの体温)が、正常な範囲のなかで下がると、自然に眠くなるようにできているといわれています。
「全身に熱を運んでいるのは血液ですから、手足の血流を上げるツボを刺激して、深部体温が下がるように促します」と吉田さん。
また、自律神経には体の活動を促す「交感神経」と、リラックスを促す「副交感神経」がありますが、考えごとをすると「交感神経」が優位になり、入眠の妨げになるといわれています。「ストレスで、イライラや不安、緊張があるときは、自律神経のバランスを整えるツボの刺激もおすすめです」
そこで、今回ご紹介するのが「失眠(しつみん)」のツボです。
「『失眠』は、両足のかかとの中央にあるツボ。手足の血流を上げることに加え、自律神経のバランスも整えてくれます。眠る2時間ほど前に入浴して、いったん上がった体温が自然に下がるタイミングで、失眠のツボを刺激してみましょう」
(1) ベッドやソファに腰をかけて、失眠のツボを軽くたたく
気持ちがいい程度に失眠のツボをたたきましょう。手の指で心地よく押したり、もんだりするのもおすすめ。
(2) 湧泉のツボもいっしょに刺激する
足の裏には、「湧泉(ゆうせん)」のツボもあります。「失眠」だけでなく、疲労回復のツボの「湧泉」も一緒に、たたいたり、押したり、もんだりしながら、両方の足裏全体を心地よく刺激しましょう。
「心配ごとを考えると、頭に血がカーっとのぼったような感じになるものです。東洋医学では、湧泉のツボは、頭部の熱を足裏まで引っ張ってくるといわれ、クールダウンにぴったりのツボです」
<湧泉のツボの探し方>
足の人差し指と中指のつけ根と、かかとを結んだ線の、足の指側3分の1のところにあります。その名のとおり、泉に水が湧き出るように、元気が出るツボとして知られ、疲労回復も期待できます。
イスの背を持って立ち、心地いいリズムで、30回ほど、かかとを上げましょう。足の血流が上がり、深部体温が下がりやすくなります。
「身体を横にしたときに、血液がスーッと手足のほうに流れていきやすいようにすることが大切。使わない筋肉は衰えてしまいますから、つま先立ちの筋トレで、ふくらはぎの筋肉をキープして、足の血流を保つようにしましょう」
今回紹介した失眠や湧泉のツボに、お灸をすえるのもおすすめです。お灸の温熱の力でツボが刺激されて、よりリラックスでき、自律神経のバランスが整いやすくなります。
自分でできるマッサージ&筋トレ、そしてお灸のセルフケア。ぜひお試しください。
<イラスト/hoho 取材・文/満留礼子>
●教えてくれた人
鍼灸師、鍼灸学校非常勤講師。「メイ治療室 女性のための鍼灸院
」代表。妊娠育児による体調変化、PMS、更年期症状などの改善に実績がある。著書に『自分でできるやさしいお灸
』(ナツメ出版)がある。
「そんなときにアプローチしたいのが、ぐっすり眠れるように体を整えてリラックスさせてくれるツボ。マッサージや筋トレ、お灸などで刺激して、質の高い睡眠を目指しましょう」と話すのは、メイ治療室・女性のための鍼灸院の代表で、鍼灸師の吉田明代さん。
ぐっすり眠って体と心の元気をキープしましょう!(※写真はイメージです)
深部体温を下げて、眠りやすい体に!
蒸し暑さで眠れないときは、体温に注目。体は、深部体温(内臓など、体の深いところの体温)が、正常な範囲のなかで下がると、自然に眠くなるようにできているといわれています。
「全身に熱を運んでいるのは血液ですから、手足の血流を上げるツボを刺激して、深部体温が下がるように促します」と吉田さん。
また、自律神経には体の活動を促す「交感神経」と、リラックスを促す「副交感神経」がありますが、考えごとをすると「交感神経」が優位になり、入眠の妨げになるといわれています。「ストレスで、イライラや不安、緊張があるときは、自律神経のバランスを整えるツボの刺激もおすすめです」
そこで、今回ご紹介するのが「失眠(しつみん)」のツボです。
●スムーズな入眠をサポートするツボ「失眠」の探し方
「『失眠』は、両足のかかとの中央にあるツボ。手足の血流を上げることに加え、自律神経のバランスも整えてくれます。眠る2時間ほど前に入浴して、いったん上がった体温が自然に下がるタイミングで、失眠のツボを刺激してみましょう」
●足の裏の「失眠」のツボをマッサージ
(1) ベッドやソファに腰をかけて、失眠のツボを軽くたたく
気持ちがいい程度に失眠のツボをたたきましょう。手の指で心地よく押したり、もんだりするのもおすすめ。
(2) 湧泉のツボもいっしょに刺激する
足の裏には、「湧泉(ゆうせん)」のツボもあります。「失眠」だけでなく、疲労回復のツボの「湧泉」も一緒に、たたいたり、押したり、もんだりしながら、両方の足裏全体を心地よく刺激しましょう。
「心配ごとを考えると、頭に血がカーっとのぼったような感じになるものです。東洋医学では、湧泉のツボは、頭部の熱を足裏まで引っ張ってくるといわれ、クールダウンにぴったりのツボです」
<湧泉のツボの探し方>
足の人差し指と中指のつけ根と、かかとを結んだ線の、足の指側3分の1のところにあります。その名のとおり、泉に水が湧き出るように、元気が出るツボとして知られ、疲労回復も期待できます。
●つま先立ちの筋トレで、足の血流をアップ!
イスの背を持って立ち、心地いいリズムで、30回ほど、かかとを上げましょう。足の血流が上がり、深部体温が下がりやすくなります。
「身体を横にしたときに、血液がスーッと手足のほうに流れていきやすいようにすることが大切。使わない筋肉は衰えてしまいますから、つま先立ちの筋トレで、ふくらはぎの筋肉をキープして、足の血流を保つようにしましょう」
●失眠と湧泉へのお灸もおすすめ
今回紹介した失眠や湧泉のツボに、お灸をすえるのもおすすめです。お灸の温熱の力でツボが刺激されて、よりリラックスでき、自律神経のバランスが整いやすくなります。
自分でできるマッサージ&筋トレ、そしてお灸のセルフケア。ぜひお試しください。
<イラスト/hoho 取材・文/満留礼子>
●教えてくれた人
【吉田明代さん】
鍼灸師、鍼灸学校非常勤講師。「メイ治療室 女性のための鍼灸院
」代表。妊娠育児による体調変化、PMS、更年期症状などの改善に実績がある。著書に『自分でできるやさしいお灸
』(ナツメ出版)がある。