販売した大手スーパー「モリソンズ」は批判を浴びることに(画像は『LADbible 2021年8月6日付「Shoppers Furious At Octopus On Sale In Morrisons For 36p」(Credit: PA)』のスクリーンショット)

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イギリスではタコを食べる文化に馴染みが無いようで、一般的なスーパーに生のタコが並ぶことは少ない。このほどイギリスのあるスーパーで生のタコがパックに入って値下げ販売されているのを見たヴィーガンの男性がショックを受けTwitterに画像付きでシェアすると、「こんなの間違っている」など多くの批判の声が集まっている。『Manchester Evening News』などが伝えた。

このたび批判のきっかけとなったのは、英マンチェスター市エクルズ在住のジャスティン・ウェブさん(Justin Webb、46)のTwitterへの投稿だ。

慈善活動家でヴィーガンであるというジャスティンさんは、閉店20分前に大手スーパー「モリソンズ(Morrisons)」を訪れた際に値引きコーナーで販売されていたタコの姿を目にしてショックを受けたという。

投稿には「36ペンス(約55円)の死んだ赤ちゃんタコ。海を泳ぐ素晴らしい生き物の一つだ。私たちはこの世界にふさわしくない生き物だよ」と書かれている。添付された画像には、プラスチック製の透明なパックに詰められた小さなタコが写っていた。

パックには黄色い値引きシールが2枚貼られていて、もとは1.41ポンド(約215円)で販売されていたものが1回目の値引きで1.06ポンド(約162円)になっている。それでも購入者は現れず、消費期限が迫っていたこのタコは、2回目の値引きで36ペンスと元値の半額以下にまで値下げされている。

ジャスティンさんは続けて、「恐らく20分後にはゴミ箱に捨てられてしまう」と怒りの絵文字とともに投稿した。今月4日に投稿された画像付きのツイートには、4.6万件以上の「いいね」が寄せられ、ユーザーからは「なんと恐ろしい写真だ」「クレームを言いたいからどこの店舗か教えてくれる?」「可哀そうだし、こんなの間違っている」「これが猫だったらと想像してみてよ」と怒りや悲しみのコメントが相次いでいる。

大半はジャスティンさんの意見に賛同する声が寄せられているが、中には「見方を変えれば、この素晴らしい食べ物を多くの人が購入できる価格になっていると考えられるよ」「あなたがシーフードを食べないとしても、食べる人だっているんだ。そしてタコは美味しい」と反対の意見も見受けられた。

ジャスティンさんはツイートの中で“赤ちゃんのタコ”だと表現していたが、正確には成体のタコだったと訂正している。モリソンズの説明によると、英コーンウォール州でよく獲れる「Eledone cirrhosa」というタコの一種で、一般的なタコよりも小さく、1歳ほどで成体へと成長するがそのサイズは5〜12センチほどだという。

イギリスに拠点を置く動物福祉財団「Conservative Animal Welfare Foundation」もモリソンズを批判しており、共同設立者の1人であるロレーヌ・プラットさん(Lorraine Platt)はこのように不快感を示した。

「これは身の回りの生き物に対して、私たちがいかに低い価値を置いているかを示しています。36ペンスではチョコレートバーすら買えません。」

「タコは高度な知的感覚を持つ動物であり、この画像を見ると胸が張り裂けそうです。包装されたタコの姿は哀れなほど悲しく、残忍です。」

なお多くの批判を浴びたモリソンズは「お客様のご要望に合わせて在庫管理を行うようにしていますが、毎回それが可能であるとは限りません。消費に適した食品を無駄にしないためにも、時には最終手段として非常に限られた数の商品のみを値下げして提供しております」とコメントしている。

画像は『LADbible 2021年8月6日付「Shoppers Furious At Octopus On Sale In Morrisons For 36p」(Credit: PA)』『Justin Wookey Webb 2021年8月4日付Twitter「36 pence for a dead baby octopus, one of the most amazing creatures to ever swim the seas」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)