トヨタ「スープラ」がなぜ4300万円に!? 高騰する国産スポーツカーを象徴する1台とは

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北米における「Zキラー」として登場したスープラ

 トヨタのスポーツカー/スペシャリティカーとして人気の高い「スープラ」。
 
 2019年には、17年ぶりに復活したことで話題になりましたが、なんと中東・ドバイでは先代のスープラ(A80)に4300万円以上の値札が付けられています。

世界中にファンが多い80スープラが4000万円超え! (Copyright c JamesEdition.com)

 トヨタ「スープラ」は1978年に初代(A40/A50)が登場して以来、1981年に2代目(A60)、1986年に3代目(A70)、1993年に4代目(A80)へと進化し、その後2002年に販売終了するまで、トヨタのスポーツカーとして人気を博しました。

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 初代が登場した当時、トヨタにとって成長市場であった北米では、ダットサン「フェアレディZ」が好調であり、それに対抗する直列6気筒クーペとしてスープラが企画されました。

 当初はスポーツカーというよりは、スペシャリティカーとしての性格が強かったスープラですが、モデルチェンジのたびにスポーツカー路線へとキャラクターを変化させ、1990年代は国産スポーツカーを代表するモデルとなりました。

 排気ガス規制の強化にともない、2002年に販売終了となったものの、2019年にトヨタのスポーツカー&モータースポーツブランドである「GR」専用車として17年ぶりに復活。BMWとの共同開発というストーリーもあいまって大きな話題となりました。

 しかし、依然として過去のスープラも人気が高く、とくに映画「ワイルド・スピード」シリーズ主人公の愛車として登場したスープラ(A80)は、北米や日本では根強い人気を誇っています。

超高額の価格が付けられた理由は?

 そんなスープラですが、中東・ドバイの中古車専門店で、驚きの価格が付けられた個体が発見されました。

 ドバイにあるサナム・カーズで販売されているこのスープラは、1994年式のA80です。

 左ハンドルのマニュアルトランスミッション仕様車で、エクステリアカラーはブラックです。

 驚きはこの個体の走行距離です。一見しただけで美しい状態であることがわかりますが、この中古車専門店によると、走行距離は100kmとほとんど新車に近い状態です。

 したがって、インテリアも、プラスチック部分に多少の経年劣化は見られるものの、おおむねキレイです。

 さらに、この個体では、高剛性かつ強固なボディをもつスープラ(A80)の特徴を活かしたチューニングがいたることに見られます。

 例えば、心臓部となるエンジンはさまざまなチューニングが施され、ドラッグレースで御用達のプレシジョンターボを装着。

 加えて、給排気系はもちろんのこと、ブレーキやホイール、ボディ全体にわたるエアロパーツにいたるまで、あらゆる部分に手が加えられています。

 そのままドラッグレースに参加できそうなこのスープラですが、最高出力は300馬力と記載されています。

チューニングされた80スープラの心臓部 (Copyright c JamesEdition.com)

 その真偽は定かではありませんが、1000馬力を超えるモンスターマシンも多く存在するカスタムスープラの世界の奥の深さがうかがえます。

 現在の販売価格は、日本円で4300万円超です。近年、国産スポーツカーの高騰が話題になりますが、スープラのような「大本命モデル」では、もはや一般の人には手が届かないレベルへと到達しているものも少なくないようです。