『ベニスに死す』(1971)のビョルン・アンドレセン
 - Warner Bros./Photofest/ゲッティイメージズ

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 イタリア映画界の巨匠ルキノ・ヴィスコンティ監督が手掛けた名作『ベニスに死す』(1971)で、美少年タジオ役を演じ一躍世界に注目されたビョルン・アンドレセンを追ったドキュメンタリー映画『ザ・モスト・ビューティフル・ボーイ・イン・ザ・ワールド(原題) / The Most Beautiful Boy in the World』の北米配給権が Juno Films に決定した。Wrapほか複数メディアが報じている。

 スウェーデン出身のアンドレセンは、トーマス・マンの同名小説を映画化したヴィスコンティ監督が、ヨーロッパ中で美少年タジオ役を探していた際に、15歳の若さで発掘され、その非の打ち所のない美貌で人気を博した。昨年日本でも公開された話題作『ミッドサマー』で村の老人ダンを演じ、久しぶりに銀幕での姿を見せていた。

 ドキュメンタリーでは、『ベニスに死す』のプレミアから50年後のアンドレセンの姿を捉えながら、彼自身の歴史、彼が関わった映画の歴史、そして彼の人生の周りで起きた悲劇的な出来事などを追う。彼が訪れた都市、ストックホルム、コペンハーゲン、パリ、ブダペスト、ベネチア、東京などでも撮影が行われたようだ。

 監督を、クリスティーナ・リンドストロムとクリスチャン・ペトリが務め、製作をストックホルムが拠点の Mantaray Film が行い、海外セールスを Film Boutique が担当。本作は、これからサンダンス映画祭のワールド・ドキュメンタリー部門に出品され、5月に劇場公開予定。 (細木信宏/Nobuhiro Hosoki)