エレクトロラックス・ジャパンの「Air Cara」シリーズは、北欧デザインの空気清浄機。メディア向け説明会にて、日本先行発売の「Well A7」、シンプルな「Flow A4」、2019年秋にテスト販売として登場した「Pure A9」の3台が紹介されました。リビングはもちろん書斎や個室、玄関周りなどでも活躍しそうです。

エレクトロラックスの空気清浄機「Air Cara」シリーズ


スウェーデン生まれの家電メーカー、エレクトロラックスは、2019年に創業100周年を迎えました。日本では1台3役をこなす3in1掃除機「エルゴラピード」などで知られています。

今回の説明会で取り上げられた空気清浄機「Air Care」シリーズは、Well A7、Flow A4、Pure A9という3製品。発売日はWell A7が2月下旬、Flow A4が2月上旬。Pure A9は、2019年秋に一部店舗で販売されていましたが、2020年12月から販路を拡大しています。

Well A7。適用床面積は〜約25畳、本体サイズは幅480×奥行き213×高さ579mm、重さは約6.5kg。参考価格は52,800円(税込)。カラーはライトグレー、ダークグレー


Flow A4。適用床面積は〜約32畳、本体サイズは幅320×奥行き320×高さ580mm、重さは約6.4kg。参考価格は39,800円(税込)。カラーはライトグレー、ピンク、グリーン、ブルー


Pure A9。一番左のPA91-606GYは適用床面積が〜約54畳、本体サイズは幅315×奥行き315×高さ750mm、重さは約8.9kg。参考価格は87,7800円(税込)。カラーはグレー。PA91-406GYは適用床面積が〜約37畳、本体サイズは幅315×奥行き315×高さ590mm、重さは約7.9kg。参考価格は65,7800円(税込)。カラーはグレー、ダークグレー


エレクトロラックスが掲げる空気清浄機のコンセプトは次の3つ。

1:機能はしっかりと満たす

2:部屋の中に調和するデザイン

3:よりよい住環境(ウェルビーイング)を届ける

ひとつずつ見ていきましょう。

○1:機能はしっかりと満たす

フラグシップ機のPure A9、そしてコンパクトなWell A7は、メッシュフィルター、抗菌層、HEPA13フィルター、活性炭フィルター、イオナイザーという5つのステップで高い空気清浄機能を実現する点が特徴です。

まず一番外側にあるメッシュフィルターが、髪の毛など大きなゴミをキャッチ。続いて抗菌層(フィルターに施した抗菌剤の層)によって、集じんした雑菌の繁殖を抑制します。その次は、HEPA13フィルターで0.3μmまでの細かい粒子をキャッチ。活性炭フィルターは、シックハウス症候群の原因ともなるホルムアルデヒド、そしてペットのニオイなどに効果を発揮します。最後のイオナイザーはイオンを放出する機構。空気中の粒子をフィルターで集じんしやすくする効果があるそうです。

なお、FlowA4はイオナイザーを備えていないため、メッシュフィルター、抗菌層、HEPA13フィルター、活性炭フィルターという4ステップです。

5つのステップで空気をキレイに


Well A7のフィルター。左から、活性炭フィルター、HEPA13フィルター、メッシュフィルターの3種類


さて、ここ出てくる「0.3μm」とはどれくらいの大きさなのでしょうか。エレクトロラックスの資料によると、10μm〜50μmが人毛や花粉。2.5μm〜10μmが黄砂やカビ。タバコの煙(に含まれる微粒子)などは0.1μm〜0.5μmということで、0.3μmが非常に小さいことがわかります。

空気の質の困りごと(物質)は大きさもまちまち。0.3μmまでキャッチすると、さまざまな汚れをキレイにできそう


清浄時間はどうでしょうか。Pure A9の場合は、PA91-606が8畳を5.6分、PA91-406が8畳を8分でキレイにします。Well A7は8畳を約11.5分、Flow A4は8畳を約9分でキレイにするなど、パワフルな空気清浄力です。

説明会ではスモークを使って清浄力を実演。ボックス内のスモークが短時間で透明に近くなっているのがわかりますね。



【動画】Pure A9とスモークを使った清浄力のデモンストレーション

Pure A9とFlow A4は、室内の空気を360°全方位から取り込む円柱デザインを採用。天面の吹き出し口から、キレイになった空気を吹き出します。円柱形ということで、部屋の中で置き場所の自由度が高いのはうれしいポイントです。

Well A7は、フロントパネルの周囲360度から空気を吸い込み、上部の吹き出し口から空気を送り出す仕組みです。

Pure A9は360°全方位フィルターを装備


Pure A9は五角形のフォルムから、スパイラル状の空気の流れを作り出します


Flow A4も360°全方位フィルターを装備。フィルターの交換は上下ひっくり返して行います


天面の吹き出し口から360°に空気を送り出します


Well A7はフロントパネルの周囲から空気を吸い込みます


吹き出し口はハンドルの後ろ


静音性にも注目です。運転音は、Pure A9が最小17dB〜最大48dB、Well A7が最小16dB〜最大48dB、Flow A4が最小18dB〜最大54dBとなっています。一般的には、美術館内が40dBくらい、木の葉が擦れ合う音が20dBくらいと言われているので、Pure A9、Well A7、Flow A4の運転音は静か。音の感じ方は人によって違いますが、これくらいの運転音なら、寝室に置いて寝るときに動かしても気にならなそうです。

○2:部屋の中に調和するデザイン

エレクトロラックスは北欧スウェーデン生まれということで、デザインにもこだわっています。Pure A9とWell A7はファブリック素材を用いることで、メカメカしさを抑えて部屋になじみます。レザー調のハンドルがデザインのアクセントになっていて素敵。

別売りのオプションも用意。Pure A9はキャスターをウッドレッグに変更できます。Well A7は、色違いのカバーとウッドレッグに変えられます。

ファブリック素材にレザー調のハンドル


Pure A9はキャスター付きですが、別売りのウッドレッグに付け替えも可能です


Well A7はインテリアにあわせて色違いのカバーでカスタマイズ


○3:よりよい住環境(ウェルビーイング)を届ける

3モデルとも、操作はタッチパネルです。指でそっと触れるだけで直感的に使えます。また、光で空気の状態を知らせるLEDも備えています。

Pure A9のみ、スマートフォン専用アプリに対応しています。温度、湿度、空気の汚れといった室内外の空気の状態を確認できるほか、外出先から操作できます。

ユニークなのがWell A7。専用ブラケットを使えば壁掛けもできるので、狭い部屋でも気軽に設置できますよ。

タッチパネルに指を滑らせて気流の強弱を調節


スマートフォン専用アプリなら、室内外の空気環境をより詳しく表示


Well A7は壁掛けもできます


○機能と美しさを兼ね備えた空気清浄機

空気清浄機は常に出しっぱなしにしている家電です。空気の流れなどを考えると部屋の中でも目立つ場所に置くことが多いでしょう。エレクトロラックスの空気清浄機は、ファブリック素材を使い、見た目は家電というより家具のよう。落ち着いた雰囲気を演出したいという人にぴったりでしょう。

人が多く集まるリビングならフラグシップのPure A9、コンパクトなWell A7なら寝室や個室、手ごろな価格で32畳まで対応するFlow A4は使う部屋を選びません。それぞれ使用シーンにあわせてお気に入りの1台を選べます。

エレクトロラックスは今後3年間で、空気清浄機の市場シェア10%を目指すとのこと。ちなみに、新製品の販売にあわせてサブスクリプションサービスも企画しているとのこと。「ちょっと使ってみたい」というときによさそうです。詳細が発表されたら続報をお届けします。