今日から6月に入り、早くもすっきりとしない空模様が広がっている。先月25日の緊急事態宣言の全面解除を受けて、臨時休業やテレワークの終了を迎え、会社に向かう社会人たちの心の内を表しているようにも見える。

6月1日から通常出社に戻った人は多かったようだ。同日午前中には、ツイッターに"満員電車"がトレンド入りし、電車に箱詰め状態になった通勤客の写真と一緒に「今日から電車めっちゃ増えたぞ」などと報告する人が相次いだ。見慣れた"通勤ラッシュ"が帰ってきた。

「ライブハウスやクラブ、パチンコより三密だし、密着どころの話じゃない」


ジョルダンライブ!によると、7〜8時台に首都圏を走るJR線を中心に「先週とはうってかわり、席が九割埋まってる」(中央・総武線各停)、「ホームはコロナ前の混雑具合」(上野東京ライン)、「混み方は緊急事態宣言前の『密』に戻っている」(りんかい線)といった声が相次いだ。先週から出社を続ける人々は、乗客の増え方に驚いたようだ。

ツイッター上で目立ったのは、久しぶりに満員電車を目の当たりにした通勤客からの不満だ。「ライブだめで満員電車乗るのはいいみたいなの滅んでほしい」と、現時点で小規模の開催しか容認していないライブやイベントに対して、満員電車を黙認する政府、自治体に対する不満が多かった。

中には、東京都が6月末までの営業自粛を要請しているパチンコ店を引き合いに出す投稿も。「ライブハウスやクラブ、パチンコより三密だし、密着どころの話じゃない」というのだ。確かに、他人との距離感そのものは、ライブ中の"モッシュ"と何ら変わらないように思える。

「テレワークが可能だと実証できたはずなのに……」

また、同時にトレンド入りしたのが、先週まで多くの人がしていたであろう"テレワーク"だ。「テレワークが可能だと実証できたはずなのに、満員電車に乗るなんて」などと自粛期間中にテレワークで仕事ができることを証明したにも関わらず、のうのうと以前の出社体制に戻っていく様子に、ウンザリする人も多かった。

一方、富士通や日立製作所をはじめ、現在も一部の企業ではテレワークを継続している。ツイッター上でも「うわ、山手線混んでるwといっても僕はテレワークだから関係ないのだけど」「満員電車復活とかアホですやん うちはテレワーク継続です」などとネット越しに高みの見物をする人もいた。