「東北弁っぽい訛りの電話」に同僚からSOS 代わりに対応したら...「これフランス語だよ!」
Jタウンネット編集部も、全国各地に電話で取材することが多い。
現在はほとんど困ることはないのだが、たまに、訛りの強い人にお話しを伺うこともある。電話を切った後、「半分も分からなかった」とため息をつくことも...、たまにだが。取材先が九州南部、東北北部の場合のことが多い。
東北弁がわかりづらい、というのはもはや定番ネタかもしれない。2019年12月20日、次のようなツイートが投稿され、話題となっている。
同期「助けて」
— 銀嶺@一人情シス@3日目 南タ19a (@gin_shiru) 2019年12月20日
ワイ「なしたの?」
同期「偉いなまった人から電話きてるけど
何いってるかわかんないwwww」
ワイ「同じ部署の人に言いなさいよw」
同期「東北弁ぽいからよろしくw」
ワイ「おばんです」
お客様「(何か言ってる)」
東北弁じゃねぇよフランス語だよ!!!!
「偉いなまった人から電話きてるけど......何いってるかわかんないwwww」というSOSらしい。「東北弁ぽいからよろしくw」と頼まれる。投稿者が東北出身ということで、丸投げされたというわけだ。
投稿者が電話に出てみるが、まったく分からない。そして気が付く。「東北弁じゃねぇよフランス語だよ!!!!」という展開だ。
フランス語も東北弁も同じように聞こえたというエピソードを紹介したこのツイートは大反響で、6万を超える「いいね」が付けられている(12月25日現在)。ツイッターにはさまざまな声が寄せられている。
淡谷のり子さんがフランス語でシャンソンを歌うと?
青森県の岩木山(ak15さん撮影、Wikimedia Commonsより)
ツイッターの反響を見てみよう。
「昔、外大の仏語教師が『フランス語は東北弁のイントネーションと似ている』って言ってたのを思い出しました」
「青森県出身なんですが、津軽弁てフランス語みたいなんだよって言っても誰も信じてくれないけど、わかってくれる人いて安心しました」
「ご存じでしょうか、往年の歌姫・淡谷のり子さん(青森出身)が原語でシャンソンを歌った時、フランス人が普通にフランス語で話しかけて来たそうです。 あまりにも発音が良すぎて、普通に喋れると思ったらしいです。 彼女はフランス語は一切話せないそうです」
「関東に30年住んでも津軽弁が抜けない上司の言葉がフランス語っぽくてみんなで『ピエール』と名付けたのを思い出しました」
ここで盛り上がっているのが、いちばんフランス語に似ているのは、津軽弁という説だ。
弘前教会(くろふねさん撮影、Wikimedia Commonsより)
またこんな意見もあった。
「フランス語は発音だけでなく、アクセントが津軽弁に似ています。昔ラジオのフランス語講座を津軽弁だと空耳ったことがあります」
「東北弁は口をあまり開けずに発音する、フランス語も同じような発音方法らしい。その為フランス語に聴こえるとか」
発音やアクセントが似ているという主張だ。
旧第五十九銀行本店本館(Ippukuchoさん撮影、Wikimedia Commonsより)
冒頭のツイートを投稿した投稿者の「銀嶺@一人情シス」さんによると、こんな経験を話してくれた。銀嶺さんは宮城県の仙台出身だが......、
「祖母と北東北の親戚が話しているけど言葉が分からず、後で祖母に何話してたの? と聞いたら、何言ってるか分からないから、とりあえず相槌打ってたと言って、笑ってたのを覚えております」
同じ東北でも、仙台と北東北では、会話が成立しないこともあるようだ。
フランス語については、「『徹子の部屋』で、吉幾三さんが東北弁とフランス語が似ているという話をされていたようで、それを見た方から、吉幾三さんのPVを紹介するなど、意外な広がりをみせていったのが楽しかったです」と、答えてくれた。
ちなみに弘前市に行くと、明治時代に残された洋風建築が残されている。洋館を見ながら、弘前を歩くと、津軽弁がますますフランス語に聞こえるかもしれない。