効果ある?「カラス侵入禁止」の警告文 →調べてみたら、意外な理由が...
カラスの賢さを買い被りすぎている張り紙があった――。そんなツイートが2019年7月19日に投稿され、ネット上で注目を集めている。
いったい、どんな貼り紙だったのか。こちらの写真をご覧いただこう。
秋野ひろ(@16_akino)さんのツイートより
見ての通り、張り紙に書かれているのは「カラス侵入禁止」の文字。いくら賢いことで知られるカラスとはいえ、まさかこの張り紙を見て、「なるほど。ここに入るのはやめとこう...」と思うことはないはずだ。
実際、この写真を投稿したユーザーも続くツイートで、
「日本のカラスの識字率が他の国と比べて低いとは思わへんけど、それでもまだ0%とかやろ」
と冗談めかして反応していた。
だが一方で、この張り紙には「一定の効果がある」といった指摘も寄せられていた。いったい、どういうことなのだろうか。
実は、ちゃんとした理由が...
カラスが賢いとはいえ、買い被りすぎやろ pic.twitter.com/qLQDwohoki
— 秋野 ひろ / マンガ家 (@16_akino) 2019年7月19日
この張り紙を撮影したのは、マンガ投稿プラットフォーム「コミチ」などで作品を発表している漫画家の秋野ひろさん。見ての通り、細い路地への入口あたりに、「カラス侵入禁止」と書かれた貼り紙が2つ並んでいる。
どこかシュールなこの写真に、ツイッターには「流石に文字までは読めないよ」「あとはカラスの良識次第ってかw」などと面白がる反応が。しかし、それにも増して目立っていたのが、次のような反応だ。
前にテレビでやってたよね、これ。廃墟に張ったら本当に来ないって
— 信濃 悪気ない人殺し作家先生 (@sinanon_ahah) 2019年7月20日
注目する人が多くなってカラスが居づらくなる効果を狙っているのだと思われます。
— くーまのぷぅ (@khuma56) 2019年7月21日
実は、「カラス侵入禁止」の張り紙に効果があったとの報告は確かにある。岩手県・大槌町にある東京大学の大気海洋研究所での17年の事例だ。
この一件については、17年5月15日の情報番組「モーニングショー」(テレ朝系)で詳しく取り上げられていた。カラス被害に悩んでいた研究所の教授が、専門家に勧められて「カラス侵入禁止」の張り紙を掲出したところ、めっきりカラスが来なくなったそうだ。
そのトリックは、張り紙を見た人が疑問に思って、カラスの方を見ること。これによってカラス側が何らかの異変を感じ、その場所に近づかなくなるそうだ。なるほど、これは面白い。
こうした掲出理由については、この写真に反応したユーザーもリプライ(返信)で説明していた。それを知った秋野さんは、
「ちゃんと考えてやってるっぽくて感動しました」
と感心していた。