中国メディアは、近年は東京を訪れる中国人観光客も少なくないゆえに、「東京と中国の一線都市の街並みを比べると、どちらが発展しているように感じられるだろうか」と問いかけた。(イメージ写真提供:123RF)

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 来年に迫った東京五輪。世界から東京という都市が改めて注目を浴びる機会となるだろう。中国メディアの今日頭条は6日、東京の町並みと中国の一線都市を比較する記事を掲載し、「街並みから都市の発展を見ると、東京は発展しているとは言い難い」と論じる記事を掲載した。

 記事は、東京はアジアで最も発展を遂げた都市であるのは間違いないとし、東京圏の域内総生産(GDP)は世界一であり、米ニューヨークすら越えていると指摘。そして、近年は東京を訪れる中国人観光客も少なくないゆえに、「東京と中国の一線都市の街並みを比べると、どちらが発展しているように感じられるだろうか」と問いかけた。「一線都市」とは中国の中核都市であり、一般的に北京市、上海市、広州市、天津市、深セン市が該当する。

 まず、東京と中国の一線都市の「建築物」を比較すると、「東京の高層ビルは中国の一線都市のように多くはなく、しかも東京には老朽化したビルも少なくない」と指摘。また、上海は都市機能でも東京を上回っていると主張し、東京を訪れた中国人が客観的に受ける印象は「明らかに上海のほうが発展していて、東京は中国の一線都市には及ばない」というものだと主張した。

 続けて、中国人にとっての一線都市は「高層ビルが立ち並び、広い道路が整備された街並み」であり、東京は「都心にも歴史的建造物が保存されている」という素晴らしさはあるものの、電線が張り巡らされた光景なども含めると「東京の街並みは上海ほど発展しているようには見えない」と感じると中国人目線の意見を伝えた。

 東京でもっとも高いビルは高さ255メートルの虎ノ門ヒルズだ。同ビル以外にも200メートル台の高層ビルは複数存在するが、上海や深センには高さ600メートルを超える超高層ビルがあるほか、北京市や広州市などの一線都市にも500メートル台の超高層ビルが存在する。確かに高層ビルの数や高さで比較すれば、中国の一線都市の方が発展しているように見えるかもしれないが、記事には中国人ネットユーザーから「ビルの高さで発展度合いを語るなんてナンセンス」、「暮らしやすさや人々の幸福度合いなど、ソフト面では上海は東京に負けている」といったコメントが寄せられていた。(編集担当:村山健二)(写真は天津市。イメージ写真提供:123RF)