(左から)日本代表GK川島、DF冨安【写真:AP】

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ロシアW杯以来の出場となるなか、カバーニとの1対1を止めるなど好セーブを連発

 森保一監督率いる日本代表は、現地時間20日に行われたコパ・アメリカ(南米選手権)のグループリーグ第2戦でウルグアイ代表に2-2と引き分けた。

 チリ戦からスタメン6人が変更となるなか、ロシア・ワールドカップ(W杯)以来の出場となったGK川島永嗣(ストラスブール)は、FWエディンソン・カバーニとの1対1を止めるなど好守を披露。最終ラインのDF冨安健洋(シント=トロイデン)は「安心感があった」と36歳の守護神を称えた。

 日本はチリ戦に続いて4-2-3-1を採用し、前半25分にMF三好康児(横浜F・マリノス)の一撃で先制。しかし、DF植田直通(セルクル・ブルージュ)がカバーニを蹴ったとして、VAR(ビデオ・アシスタント・レフェリー)の介入によりPK判定でFWルイス・スアレス(バルセロナ)に同点弾を献上した。

 後半14分、DF杉岡大暉(湘南ベルマーレ)のクロスをGKフェルナンド・ムスレラ(ガラタサライ)が弾き、三好が詰めて再びリード。だが同20分、左CKからDFホセ・ヒメネス(アトレチコ・マドリード)に同点弾を奪われた。

 2-2のドローに終わった一戦で、存在感を放った1人がGK川島だ。好守を連発したが、とりわけ後半10分のプレーはまさにビッグセーブだった。植田と入れ替わったスアレスがスルーパスを送り、カバーニがフリーで抜け出す。1対1というピンチのなか、相手の動きを見極めた川島が冷静に反応し、カバーニのシュートを見事に食い止めた。

 川島は今季ストラスブールで第3GK。リーグ戦出場は5月の最終節のみだったが、実戦感覚の不安を払拭するプレーを見せた。初戦のチリ戦では、19歳のGK大迫敬介(サンフレッチェ広島)がA代表デビューを飾ったが、36歳のベテランらしい“違い”を生んでいたという。4バックの一角を担った冨安は、次のように証言する。

「永嗣さんや(柴崎)岳さんは必要な時に落ち着かせてくれた」

「常に後ろから声を出してくれる。安心感があったのは間違いない」

 MF中島翔哉(アル・ドゥハイル)が「出る選手によって特徴は変わる」と話すように、大迫には大迫、川島には川島のストロングポイントがあるが、日本人W杯最多出場記録を持つベテランはウルグアイの猛攻を受けるなかでチームに冷静さをもたらしていた。

「森保さんは『速く』と言っていますけど、なんでもかんでもというわけではない。永嗣さんや(柴崎)岳さんは必要な時に落ち着かせてくれた」

 ビッグセーブだけでなく、メンタル面でも川島は守護神としてチームを支えていた。(Football ZONE web編集部・小田智史 / Tomofumi Oda)