独裁判所、一部iPhoneの販売差し止めへ。アップルによるクアルコムの特許侵害認める

独ミュンヘンの法廷は、アップルに対してドイツ国内におけるiPhoneの一部モデルに販売差止め命令を出しました。これは、アップルがクアルコムの保有するハードウェア特許に違反しているとの判断によるもの。

アップルは判決に対して上告する予定ですが、それまではiPhone 7およびiPhone 8のドイツ国内での販売ができなくなります。一方、それ以外のiPhoneモデルは引き続き販売が継続されます。

Matthias Zigann判事によると、アップルはインテルや半導体メーカーQorvoのパーツによって構築している無線送受信時のバッテリー保護技術がクアルコムの特許を侵害しているとのこと。ただし、判事はアップルが上告するならば販売差し止めは直ちには発効せず、差止め実施手続きを進めるにはクアルコムが保証金として6億6840ユーロ(約852億円)を収める必要があるとしました。

クアルコムとアップルは世界中で訴訟合戦を繰り広げています。そして今回の判断はクアルコムにとって2度めの勝利となります。両社はこの12月はじめにも今回と似た判決を中国で手にしました。それはiPhone 6S、 6S Plus、7、7 Plus、8、8 Plus、Xを中国国内で販売しないよう求めたものでした。

しかしアップルはその判決に対し、ソフトウェアアップデートで対応したとして当該iPhoneの販売を継続。これを受けてクアルコムは中国での販売停止機種にiPhone XSとXRも含むよう裁判所に求めています。