11月23〜25日の三連休、阿部寛(54)はじめ、日曜劇場『下町ロケット』(TBS系)の撮影チームは、新潟にいた。

「新潟県燕市でおこなわれた大規模ロケには、3日間で延べ7000人を超える地元エキストラが参加した。撮影されたのが物語のカギを握るハイライトシーンとあって、豪華キャストが勢揃いした」(制作会社関係者)

 テーマは農機具。ロケットを飛ばしてきた技術者たちが、今度はトラクターやコンバインの製造に奮闘する。

 吉川晃司(53)、安田顕(45)、立川談春(52)、竹内涼真(25)ら主要メンバーに加え、ライバル会社のリーダーを演じる古舘伊知郎(64)や尾上菊之助(41)も米どころ・新潟に集結したのだ。

 一流芸能人たちをひと目見ようと集まった何千もの人々の波は、撮影スタッフの予測をはるかに超えていた。

「これ以上近づかないでください! 撮影できなくなります!」

 叫び声の先には、本番直前の阿部ら出演者に触れようとするエキストラの姿があった。控室から現場へと向かう動線には人が押し寄せ、興奮状態の人が安田に向かって握手を求め、手を差し出した。

「出演者は愛想よく対応していたが、一歩間違えると怪我につながりかねない状態だった。さすがに最終日は、入場時のチェックを厳しくしたり、動線にロープが張られたりした」(芸能プロ関係者)

 さらにはエキストラ当選者に、ほかの当選者のメールアドレスが見える状態でメールを一斉送信する、痛恨のミスも発覚。局がホームページに謝罪文を掲載するはめになってしまった。

 7話までの平均視聴率は13.2パーセントと好調。とはいえ、2015年放送の前作は平均18.6パーセントで、その年の年間視聴率1位に輝いたのに対し、今期は連ドラで三番手に甘んじている。

 トップを走るのは水谷豊(66)主演の『相棒』(テレビ朝日系)で、平均視聴率は15.8パーセントだ。『相棒』は、今回でシーズン17。2000年から築き上げてきた、人気シリーズの牙城を切り崩すのは容易ではない。

 大がかりな新潟ロケで、はずみをつけたいところだが、TBSが誇る伝統の「日曜劇場」である。さらなる秘策があった。

「通常、連ドラは10話で終了するが、今作の最終回は年内に放送予定の11話で1話多い。さらに年明けの1月2日には、その続きを描くスペシャル版が放送される。 
秋ドラマが年をまたぐのは新たな試みで、局内でも結果が注目されている」(前出・制作会社関係者)

 新潟の熱気そのままに、男たちは逆襲の年越しを見据えている。

(週刊FLASH 2018年12月18日号)