【MLB】菊池雄星を保証する安定“NPBブランド”「日本のトップ先発は米で活躍している」
左腕の武器は「時速90マイル前半の速球と平均以上のスライダー」
ポスティングシステムを利用してメジャー移籍を目指す西武の菊池雄星投手。3日には西武がNPBに対してポスティングの申請手続きを行ったことを発表し、米国時間4日にはMLB全30球団との交渉が可能となる。争奪戦が火蓋を切って落とす中、米メディアでは今オフFA市場にいるエース級投手の格付けを展開。菊池は見事5傑に選出されている。
「エースを獲得したい? トップターゲットと危険信号」と特集したのは、米スポーツ専門局「ESPN」公式サイトだった。
今オフのFA市場における先発投手格付け企画で、菊池は「トップFA先発投手」のカテゴリーで5位に入った。
西武からポスティングされた菊池の武器について、「時速90マイル前半(140キロ台後半)の速球と平均以上のスライダー」と評価。2017年シーズンは防御率1.97で217三振を奪ったが、今季は防御率3.08で153奪三振。「彼の数字は少し落ちた」と分析されている。
ヤンキースからFAとなった今季17勝6敗、防御率3.65と活躍の左腕JA・ハップと比較した上で、「キクチの方が若い。コービンの安価バージョンだ」と評価。今回の格付けで1位となったダイヤモンドバックスFAの左腕パトリック・コービン投手は高額契約が予想されるが、菊池はそのお買い得バージョンになると分析している。
一方、27歳左腕の「危険信号」については2点指摘している。それは、今季苦しんだ肩の痛みと、被本塁打率の上昇だ。菊池は今季5月6日に左肩の張りで1軍登録を抹消され、6月1日に復帰するまで約1か月戦列を離れた。また、今季は163.2回を投げて16被弾しており、187.2回を投げて同じく16被弾の昨季、143回を投げて7被弾の2016年よりも被弾率が上がっている。
「リスク」については「中程度」の評価。先発投手に関する安定の“NPBブランド”が保証になるという。
「肩の問題は一部のチームをたじろがせるかもしれないが、日本からやってきたトップの先発投手はアメリカで活躍している。日本ではキクチと同じような成績を残し、2018年はカージナルスで卓越したシーズンを送ったマイルズ・マイコラスも含まれる」
今季開幕前に巨人からカージナルスに移籍し、今季18勝4敗で防御率2.83と最多勝に輝いたマイコラスの活躍に、日本人左腕の姿を重ね合わせた。
同特集で選出されたFA先発投手トップ5は以下の通りだった。
1位 パトリック・コービン(ダイヤモンドバックス)
2位 ダラス・カイケル(アストロズ)
3位 ネイサン・イオバルディ(レッドソックス)
4位 チャーリー・モートン(アストロズ)
5位 菊池雄星(西武)
この評価に相応しい、あるいは凌ぐ活躍で、来季は米球界をあっと驚かせたい。(Full-Count編集部)