死んだ細胞と呼ばれている髪も実は生きていた?

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ケラチンタンパク質

髪は「ケラチン」というタンパク質からできています。
皮膚も同じ成分でできていて、皮膚表面を傷つけると血が出てしまい痛みがありますが、髪は切っても痛くないですよね?

髪は何故、切っても痛くないのか?

人間は60兆個の細胞の集合体から成っていると言われていますが、髪は「死んだ細胞」でできていると言われているため、切っても痛くないのです。

死んだ細胞

何故「死んだ細胞」なのか?

それは、人間が生きるための作用の構造と深く関係しています。

人間は知らず知らずの間に、空気中や飲み物、食べ物などから有害物質を取り込んでいます。
その有害物質は尿や排泄物、汗などから体外に出せるものと、体内に残ってしまうものがあり、体内に残り続けると何らかの病気が発症してしまいます。

そこで、体内に残ったものを排泄するために、最終的に髪へ有害物質が現れることになります。

薬物検査をするときに、髪から薬物反応が出るかを調べるのもそのためです。

iDTコンプレックス

髪は死んだ細胞でできているため、1度ダメージを受けてしまうと元の構造には戻らないと言われていました。

しかし近年の研究結果で、髪の主成分の「ケラチンタンパク質」には元の構造に戻ろうとする自己再生力があることが分かり、ケラチンタンパク質の構造に働きかけることができる「iDTコンプレックス」という成分が発見され、2017年6月に学会で特許を取得しました。

ダメージ耐性力

iDTコンプレックスにより、ダメージを受けた髪でも「自己再生力」で健康的な髪へ戻ろうとする力を高められるようになり、更にカラーやパーマなどの薬剤やシャンプー時の摩擦、ドライヤーによる熱ダメージ、冷暖房による乾燥など日常の物理的ダメージを抑える「ダメージ耐性力」が備えられるようになったのです。

この研究結果から、髪に必要な栄養はシャンプーやトリートメントから直接浸透させて、ダメージに負けない髪に進化させることができるということが分かりました。

とはいえ、髪や身体に良い成分の栄養素を食べ物などから摂取することはもちろん、外的刺激を防いで生活することも必要なので、毎日の正しいヘアケア方法を意識してみてはいかがでしょうか?