【ファンキー通信】現代版の目安箱パブコメで政治に物申せ!

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 徳川八代将軍吉宗は1721年、享保の改革の一つとして目安箱を設置しました。200年以上たった現代に目安箱が復活していたのをご存知ですか?

 1999年に設置された現代版の目安箱、その名もパブリックコメントです。これは、各省庁が規制の設定、または改正・廃案を行う過程において義務付けられています。政策を公表し、その過程の透明性を向上させるため、広く国民の取り入れるために行われているのです。

 省庁はこのパブリックコメントによって国民の意思を確かめなければ、政令を出すことができません。ちなみに法律に関しては、国会が決めることなので、このパブリックコメントは適用されません。学生時代に公民でならった、三権分立を考えると「なるほど」という感じがしますね。

 選挙も近づき政治に関心を持たれている方も多いのでは。そんなあなた、パブリックコメントを利用して日本の政治に物申す時がきました。と、その前に、詳しい話を聞いてみましょう、総務省の行政管理局の方にお話を聞いてきました。

 現在募集されている、パブリックコメントはどこで見ることができて、どのようにして提出すればよいのでしょうか?

 「パブコメはですね、各省庁・地方自治体のホームページや広報誌で見ることができます。みなさんのご意見はメール、郵便、FAXで受け付けております」

 おおっ、パブコメと略してる! ホームページを見れば、パブコメ一覧とそれぞれの問い合わせ先が書いてあります。施行されようとしている、政令が思った以上に多いことにおどろくでしょう。

 パブコメにはどのくらいの問い合わせが寄せられているのでしょうか?

 「去年、各省庁が行ったパブコメは501件、それに寄せられた問い合わせは全部で1478件でした。」

 けっこうみなさん利用してらっしゃるんですね。パブコメの影響力はどれほどのものなのでしょうか?

 「そうですね、これも去年の例ですが、パブコメによって修正したものは、全体の18%になります。意見が寄せられなかった案件は33.7%ですので、影響力はけっこうありますよ」

 やはり国民の力は偉大なんですね。今の政治に不満や意見のあるみなさん、このパブコメを利用しない手はないですよ。(文/verb)