就活に最も影響したニュースワードは「人工知能・AI」となったことが、マイナビ(東京・千代田、中川信行社長)が実施した2018年卒業予定の学生を対象とした調査で分かった。

 2018年卒学生が自分の就職活動に影響したと思うニュースワードは「人工知能・AI」で31.6%となった。2位が「IoT(Internet of Things)」の30.5%となり、今話題を集めているテクノロジー関連のキーワードが自身の就職観や志望企業などに影響を与えたことがわかった。

 「人工知能・AI」は文系男子で1位、理系男子で2位と、女子より男子の割合が高い。また、「IoT」は理系男子・理系院生で1位となり、理系学生への影響が強かったようだ。

 全体の3位は「働き方改革」(30.4%)で文系男子・文系女子・理系女子で2位と幅広く影響があった。4位の「女性活躍推進」(23.1%)は文系女子・理系女子・理系学部生で1位となり、女子は文理ともに約5割となった。

 5位の「地域活性化・地方創生」(16.8%)は特に地方在住者に影響があったようだ。

【就職活動に影響したニュースワード 上位10項目】
1位 人工知能・AI 31.6%
2位 IoT 30.5%
3位 働き方改革 30.4%
4位 女性活躍推進 23.1%
5位 地域活性化・地方創生 16.8%
6位 プレミアムフライデー 8.1%
7位 再生可能エネルギー 7.0%
8位 一億総活躍社会 3.4%
9位 オープンイノベーション 3.3%
10位 イノベーション人材育成 3.0%

 AIによる面接・選考については、「賛成(賛成+どちらかと言えば賛成)」が43.8%、「反対(反対+どちらかというと反対)」が56.2%とやや反対意見が多かった。

 特に女子については、反対の割合が文系で64.9%、理系で59.6%と男子よりも高い。

 AIに評価されても納得できる選考方法は、1位「適性試験の評価」(77.5%)、2位「エントリーシートの評価」(44.2%)、3位「面接の評価」(14.4%)となり、エントリーシート(紙、WEB、文章形式)や、適性試験の評価など、正誤や、数値、統計的なデータで判断できるものの納得性が高いという結果となった。

 一方、面接やグループディスカッション、動画投稿形式のエントリーシートなど、人と人とのコミュニケーションや映像によって表情や雰囲気などが伝わる領域において、AIが評価する事への納得度は低かった。

 調査は、2017年7月26日〜31日、2018年卒業予定の全国大学4年生と大学院2年生を対象にWEB上のアンケートフォームで実施し、1782人の回答を得た。
(文理男女別)文系男子333人、理系男子482人、文系女子456人、理系女子511人
(地域別)関東704人、東海182人、関西371人、その他525人