XFN-ASIAによると、米独自動車大手のダイムラークライスラーのメルセデス部門が、少なくとも10ヵ国以上の当局者に対して賄賂を渡し、また、同社幹部が贈賄の実態を認識していた疑いがあるとして、米司法省が刑事事件として調査に踏み切った模様だ。米ウォール・ストリート・ジャーナル紙が5日付電子版で伝えた。同疑惑は昨年、米SEC(証券取引委員会)が公表したもので、同社の元会計士が法廷で、海外の当局者を買収するため、秘密の銀行口座が存在すると証言したことから発覚した。

  また、ナイジェリアにある同社工場の代表が先月22日、ドイツのエスリンゲンにある公園でけん銃自殺したことを受けて、ドイツの連邦政府当局も今回の調査に加わったとしている。関係者筋の話では、同社の南米事業とアフリカ事業も調査の対象となっている模様だ。同社の株価はニューヨーク市場で4日、前日比2.65%安の49.51ドルで引けた。【了】