ドイツとオーストリア国境付近にある街ザルツブルクは、文化と芸術が息づく美しい町です。

毎年夏に開催される「ザルツブルク音楽祭」をはじめ、「ザルツブルク文化の日」や「モーツァルト週間」には根強いファンも多く、町も盛り上がりを見せます。

しかしこのようなイベントが無くても、ザルツブルクは訪れる価値が十分にある街です。その理由は、世界遺産に登録されている旧市街の眺めが素晴らしいから。そこへ一歩足を踏み入れれば、目の前に広がる美しい世界に感動せずにはいられません。

ところで、皆さんはザルツブルクという名前の由来をご存知ですか?「ザルツ」はドイツ語で「塩」、「ブルク」は「城」という様に、この町は塩の交易で栄えてきました。

またザルツブルクはモーツァルトが生まれた街としても知られ、旧市街にはモーツァルトの生家が残っています。大司教に仕える音楽家を父に持ち、幼少時から英才教育を受けて育ったモーツァルト。その後の活躍は、皆さんがご存知の通りです

家はモーツァルト博物館になっており、彼が作曲した直筆の楽譜などを見ることが出来ます。

モーツァルト関連でもう一つご紹介したいのが、ザルツブルク大聖堂です。モーツァルトはここで洗礼を受けたほか、1779年から1781年にかけてはオルガン奏者として活躍しました。内部は荘厳な空気に包まれ、ドーム状になった天井に描かれているフレスコ画は息をのむほど美しいです。

町のメインストリートであるゲトライデガッセは、ザルツブルクのハイライトと言っても良いでしょう。両脇にはレストランや衣類を扱う店、時計店などが並び、狭い通りはいつも大勢の人で賑わっています。

上を見上げると、各店舗にはそれぞれ個性的ながらも鉄細工で統一された看板が見えます。

鍵屋の前では、鍵のモチーフがそのまま看板になっています。店の名前を見なくても、看板の装飾を見ればここが何の店なのか一目で分かりますね。日本でもおなじみのマクドナルドやZARAの看板も、美しい細工が施されて街の雰囲気に溶け込んでいます。ぜひ探してみてください。

ザルツブルクの旧市街は、厳しい保護措置のもとその美しさが保たれています。統一された美しい街並みは、街の景観を守ろうとする市民の努力の賜なのです。この街並みは、彼らにとって誇りなのでしょう。

ザルツブルク市民が守り続けている美しい風景は、見た者の心に焼き付いて離れません。あなたもこの世界を体感しに出かけてみてはいかがでしょうか?

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