シンガポールのマリーナ地区にある世界最大級の観覧車、シンガポール・フライヤー。最高165メートルの高さに達する巨大観覧車で、およそ30分をかけて一周します。

市内中心部はもちろん、セント―サ島やインドネシアの島々をも望むダイナミックな景観は、観光客に大人気。実は、ここには観覧車からの眺め以外にも、別の楽しみ方があるのです。

それが、シンガポール・フライヤーの下にあるフードコート、「シンガポール・フード・トレイル(Singapore Food Trail)」。

1960年代の食と暮らしを再現したテーマホーカーズ(屋台村)で、22のストールが当時の人気ホーカーフードを販売しています。

60年代にタイムスリップした気分を味わいながら美食が楽しめるスポットとして、数々のメディアでも紹介され、話題を集めました。

古いテレビ、三輪タクシー、昔の屋台風のストール・・・細部まで作り込まれた60年代のシンガポールの風景は、外とはまるで別世界。

当時の映画のポスターも懐かしさ満点です。

見ているだけで楽しい気分になれる、ノスタルジックな空間。フードコートの目の前の庭からは、巨大観覧車、シンガポールフライヤーが見えます。

こんな場所が近代的な観覧車の目の前にあるというギャップも面白いですね。

フードコート内には、カキオムレツやチキンライス、ホッケンミー、バクテーなど、中国系のストールを中心にバラエティ豊かな食が並びます。

現在もホーカーズで人気のあるメニューばかりですが、見た目だけでなく、味付けも昔ながらの懐かしい味わいを再現しているのだとか。

今も不動の人気屋台グルメのひとつである、シンガポール版焼きそば、「チャー・クェイ・ティアオ」をいただきました。

「チャー・クェイ・ティアオ」とは、「炒めた平たい米麺」の意味。きしめんのような見た目の米の幅広麺に、黄色い福建麺を合わせ、黒糖醤油で味付けした中華系麺料理です。

もともと漁師や農夫が収入の足しにするために作って売り歩いていたというチャー・クェイ・ティアオ。夕食の残り物を使って作られたために、さまざまな具が入っているのが特徴です。

香ばしい炒め醤油の香りが食欲をそそる一品。黒い見た目から想像できる通り、こってりめの味付けですが、見た目ほど塩辛かったり、しつこかったりすることはありません。

具はもやし、卵、薄切りにした中華ソーセージなど。貝などの海鮮が入っていることもしばしばあります。

甘辛いソースは、日本人の舌にもよく合う旨さ。辛いものが好きな方は、ぜひ別添えのチリソースを加えてみてください。味にメリハリがついて、さらに奥深い味わいになります。

シンガポールを訪れるなら一度は味わってみたい昔ながらの屋台グルメが揃うシンガポール・フード・トレイル。名店の味とともに、60年代のシンガポールへのタイムスリップ気分を楽しんでみては。

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名前 シンガポール・フード・トレイル(Singapore Food Trail)」
住所 30 Raffles Avenue, #01-09/12 Singapore Flyer
営業時間 10:30-22:30 ※ストールによって営業時間のばらつきや臨時休業あり