パワーズコートとはダブリンの南、ウィックロウ県にある大きな館とその庭園のことです。

周囲を雄大な自然に囲まれて立つこの館には、館の名前にもなっているパワーズコート子爵が代々住んでいました。

この館は、もともと13世紀に建てられたもので、当時は軍事的な意味合いが強い場所でした。

18世紀になるとドイツ人建築家が改築を施しますが、1974年の火災で大部分が消失、廃墟同然となります。その状態から再建されたのは1996年の事でした。

現在でもその独特な雰囲気は、数々の映画の撮影に使われています。

パワーズコートの見どころは、何といってもその庭園です。アイルランドで最も美しいとも言われている庭園は広大で、全部を見て回るには1時間は必要です。庭園内には、イタリア式庭園、フランス式庭園、そして日本庭園まであります。

石灯籠や太鼓橋が設置されている日本庭園は、日本人の私達からすれば「ちょっと何かが違う」といった違和感が否めません。しかし庭園としては見事に造られていて、西洋人が想像する日本庭園はこんな感じなのか、と妙に納得できたりもします。

世界各地の庭園を見てインスピレーションを得たパワーズコート子爵によって作られた庭園は、よく整備されていて色とりどりの花が咲き誇っています。

アジサイというと私達にとっては古風なイメージが強いですが、ヨーロッパではこのような庭園や一般家庭の庭でもよく見かける物なのです。お寺の前で咲いている日本のアジサイも良いですが、西洋風の庭園で咲いているアジサイもまた素敵ですね。

庭園側からトリトン湖越しに眺める館もまた美しいですね。湖の噴水は、ローマのバルベリーニ広場にある噴水がモデルになったとも言われています。

館を背にして庭園を望めば、庭園とその背後にそびえる雄大なウィックロウ山のコンビネーションを楽しむ事も出来ます。

また館の中にはカフェやお土産を買うことも出来るショップが入っているので、庭園を一通り見たらここで休憩をするのも良いでしょう。天気が良ければカフェのテラス席で庭園を眺めながら食事をするのも、気持ちが良くておすすめです。ショップではカップや石鹸、布製品やケーキ類も売られています。

世界の美しい庭園を自分のものにと、自らの家に広大な庭園を築き上げたパワーズコート子爵。彼が長い年月をかけて完成させた見事な庭園は、彼の亡き後も多くの人を魅了し続けています。

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名前 パワーズコート
開園時間 9:30〜5:50 (最終入場5:00)
休園日 12月25、26日
入場料 季節によって異なります。詳しくはHPで確認してください。
住所 Powerscourt Estate, Enniskerry, Co. Wicklow, Ireland.
電話 + 353 (0) 1 204 6000
HP http://powerscourt.com/