フランス西海岸に浮かぶ修道院の島、それがモンサンミッシェルです。

フランスには数多くの世界遺産がありますが、ここモンサンミッシェルはその代表格とも言うべき場所。その美しい姿を見ようと、毎年多くの観光客が訪れます。

まだ訪れたことは無いけれど、いつか行ってみたいと思っている方も多いのではないでしょうか?

モンサンミッシェルの歴史は8世紀まで遡ります。島の上に建てられたキリスト教の礼拝堂から始まり、その後は修復や改築が繰り返されました。現在の姿が完成したのは13世紀と言われています。

1300年もの歴史の中で、モンサンミッシェルは様々な役割を果たしてきました。百年戦争の際は城塞となったり、フランス革命後には国の監獄としても使われていたのです。その後は再び修道院として復元され、現在に至るまでカトリック教徒にとっての重要な聖地となっています。

島の中へ入るとまず目に飛び込んでくるのが、レストランや商店が並ぶ賑やかな通り「グランド・リュ」です。くねくねと曲がった細い道は修道院まで続きます。かつてこの通りには、巡礼にやって来た者のための店が並んでいました。

修道院までの坂道を登りきると、立派な建物が私達を迎えてくれます。居住空間の3階部分にある回廊とそれに囲まれた中庭の美しさには、思わず息をのんでしまうほどです。

ロマネスク様式とゴシック様式の影響を受けた建築様式は変化に富み、訪れる私達に新たな感動を与えてくれます。

モンサンミッシェルは建物自体がとても美しいですが、そこから望む景色もまた絶景です。見渡す限りの美しい干潟はとてものどかな光景に見えますが、かつては多くの巡礼者がここで命を落としました。というのも、昔は島と陸地を結ぶ橋もなく、ものすごく速い速度で満ちてくる海水の波に多くの人が飲み込まれてしまったのです。

干潮時には干潟を散歩することもできます。建物を下から観察するのも面白いですよ。モンサンミッシェルに向かって左側に進むと、ガブリエルの塔が見えてきます。ガブリエルの塔は19世紀より灯台として使われていますが、ここが要塞だった時には大砲が置かれていたりもしました。

ところでモンサンミッシェルといえば有名なのがオムレツ。あまり良い評判をきかなかったので、筆者はチャレンジする勇気がありませんでした。しかしここではガレットも有名との事で、こちらは筆者も購入しました。サクサクとした食感とバターの風味がリッチな気分にしてくれますよ。

ある時は城塞、牢獄、そして修道院と様々な歴史を経てきたモンサンミッシェル。その歴史の重みが作り出す重厚な姿を、あなた目に焼きつけに行ってみてはいかがでしょうか?

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