東明館高等学校(佐賀)
■東明館はどんな学校?佐賀県三養基郡基山町にある東明館高等学校は1988年に開校した中高一貫の私立校。校名は対馬藩田代領の藩校に由来している。15年には、グローバルな人材を育成する文部科学省のスーパーグローバルハイスクール事業におけるSGHアソシエイトに佐賀県で唯一、選定された。野球部は15年にバスケットボール部、放送部とともに学校の強化クラブに指定され、昨夏の佐賀大会はベスト16。昨秋はベスト8に進出した。
■東明館野球部の紹介現在、野球部は2年生14名、1年生12名の計26名。今年のチームは「学年に関係なくプレーに対して言い合えるチームワークとプレー中の集中力がある」と、安永 拓嗣副主将。また、学業と両立するため「日々の授業を集中して受けることと、集中力を高めて短い時間を有効に使うこと」を意識して練習している。
■東明館を引っ張る選手は?昨年の秋季大会では、全試合で先発して3勝を挙げ、うち2試合で完封した緒方 雄大投手。全試合で打点を挙げ、2回戦の塩田工戦では二番手で登板し、無失点の好投を見せた木谷 聖哉選手らの活躍が目立った。そして、安永副主将は「今春は木実 健太郎や野口 厚太らがキーマンになってくれると思います」と、名前を挙げている。
■秋季大会でつかんだ手応秋季大会の3回戦・鹿島実戦では4回に先制し、5回、6回、8回と小刻みに追加点を挙げた。投げては先発の緒方投手が相手打線を3安打で完封し5対0で勝利。安永副主将は「自分たちの野球ができれば、どのチームとも互角に戦える」と、手応えを感じている。しかし、準々決勝の佐賀学園戦では1点リードで迎えた9回に同点に追いつかれ、延長10回には3失点を喫して敗戦。「どんな状況でも自分たちのパフォーマンスを100%発揮するためのスタミナと、悪い流れを断つプレー、行動をすること」が課題として浮き彫りになった。そこで、その後の練習試合では「試合までの入り方や、取れるアウトをしっかりと取ることなどを徹底し、試合の流れを考えてプレーするようになった」と、既に問題点を解決するための意識を高めている。
■この冬の意気込みチームの目標でもある、体を大きくしスタミナをつけるため「体力的にも、精神的にも強化するランメニュ―などに取り組みたい」と、話す安永副主将。300m×3本(4分に1本)+100m×10本(1分に1本)や、300m×7本(4分に1本)のシャトルランなど、きついメニューもこなし、春は九州大会出場、夏は甲子園出場を目指す。
守備練習の様子(東明館)練習時間が短いため「量より質」を意識した練習メニューここからは木実 健太郎主将と久保山 大輔副主将にお話を伺います。
Q. 秋に見つかった課題はどんなことでしたか?
木実:バッティングの力強さが不足しているところと、勝負強さが欠けているところが課題です。久保山:試合終盤や延長に入ってからのスタミナ不足、集中力の欠如です。
Q. この冬はどんな冬にしたいですか?
木実:春、夏ともに佐賀大会で優勝するために、チーム全体でより意識向上に努め、心身ともに追い込む冬にしたいです。久保山:基本の反復練習やランニングメニューなどが増えるなかで、受け身の姿勢ではなく、自主性を持って挑む冬にしていきたいです。
Q. モットーにしていることや好きな言葉はありますか?
木実:「一生懸命」「凡事徹底」です。久保山:「人間力野球」です。
Q. では、チームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。
木実:練習時間が短いため「量より質」を意識した練習メニューは他のチームに負けません。久保山:ダメなプレーは注意し、良いプレーは褒めることがチーム全体でできているところで、学年や立場に関係なく、グラウンドの中では意見を言い合っています。
Q. この冬の目標宣言をお願いします。
木実:勝てる捕手に成長します!久保山:投手やベンチから信頼される、チームの核となる遊撃手に成長します!
木実選手、久保山選手ありがとうございました!
トレーニングの様子(東明館)他校とどうやって差をつけるか最後に豊福 弘太部長にお話を伺いました。
Q. 今年のチームはどんなテーマでチーム作りをしてきましたか?この冬のテーマも教えて下さい。
1年生の夏から主戦投手を務めてきたエースの緒方は経験が豊富で、どのチームと対戦しても接戦に持ち込むだけのチーム力があります。しかし、秋季大会の準々決勝で佐賀学園に延長で敗れたゲームでは、体力的なスタミナ不足と精神的な弱さという課題が明確に見えました。そこで、冬の練習では自分自身に負けない精神的強さと自発的にチームのプラスになる行動ができる人間的成長をテーマにしています。
Q. 冬のトレーニングに励む選手達にメッセージをお願いします。
同じような厳しい練習をどのチームも行っている。そのなかで他校とどうやって差をつけるか。どうやったら差がつくかをチーム全体、または個人で模索しながら、前向きな発想力を持って日々全力で取り組んでほしい。「勝って泣く」最高の夏になる事をイメージして頑張れ!
豊福部長、そして東明館高校野球部の皆さんありがとうございました。
今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!