近江兄弟社高等学校(滋賀)

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トレーニングの様子(近江兄弟社高等学校)先輩たちを超えることが目標

■ヴォーリスの志が受け継がれる近江兄弟社近江兄弟社の歴史は古く、1905年アメリカから招かれたウイリアム・メレル・ヴォーリズが組織したYMCAから始まる。その後1922年に清友園幼稚園を開設、1935年には近江勤労女学校から近江兄弟社女学校に改称し、戦後、現在の校名へ改称された。

 そんな近江兄弟社は部活動も盛んで、女子バレーボール部が1992年に春高バレーに出場、野球部が1993年夏の甲子園に出場、昨春の大会で準優勝するなど全国大会に多数出場している。

■近江兄弟社の冬の取り組み現在の部員数は1年生18名、2年生23名の総勢41名で活動し、学校とは別の場所に野球部専用の練習グランドで練習に励む。主将の津田 竜聖選手は「バントや機動力を使った野球」「守備からリズムを作ることができる」「全力疾走」が今年のチームのウリであると話し、オフシーズンはハード300と呼ばれるサーキットトレーニングを10本行い、チームで決めたノルマを達成することを目標としている。

■リベンジに燃えた秋津田主将は昨秋の大会について、コントロール良く打者を打ちとる投球で流れを作った善住 樹選手、1年生ながら勝負強いバッティングでチームに貢献した平井 隼人選手、安定した守備と勝負強いバッティングでチームを引っ張った南井 勇人選手らの活躍を讃え、印象に残った試合については「夏の大会で敗れた高島にリベンジを果たしたことが印象に残っています。相手のエラーで先制し、危ない場面もありましたが、そのまま逃げ切ることができました。一度負けた相手なので、チーム全員が必ずリベンジするという強い気持ちで臨みました」と語った。

 続く八幡商との対戦については「1つ1つの小さなんミスでも積み重なることで負けにつながるということを実感し、一球の大切さを改めて感じると同時に、チャンスに強いチームを作っていかなければならないと思いました」と悔しさをにじませた。しかし、津田主将自身は粘り強いバッティングでチャンスメイクをするなどの活躍を見せるなど収穫もあった。

■先輩の功績の先を目指して春の大会では先輩を超えることを目標としていると語る津田主将は、先輩たちを越えるために「大会を頑張るのではなく、それまでやってきた練習が自信となり、結果に繋がると思うので、日々の練習を全力で取り組むことを大切にしています」と話し、木村 元哉選手、チームの雰囲気を高めてくれるムードメーカーの田井中 力選手、そして自分の意思で人に流されることなく努力を続ける口分田 楓太選手の活躍に期待を寄せる。心身ともに大きく成長できる冬にし、夏の甲子園で勝利を目指す。

タイヤを使ったトレーニングの様子(近江兄弟社高等学校)日々の努力と準備を

 ここからは大橋 崇寿副主将と田井中 力副主将にお話を伺います。

Q. この秋見つかった課題は何でしたか?

大橋:重要な場面で声かけや自ら指示を出すことができず、負けにつながる失点があったことです。田井中:1つのエラーで流れが全て変わることがわかりました。1球の重み、大切さを感じながら練習をしていかなければならないと痛感しました。

Q. この冬はどんな冬にしていきたいですか?

大橋:春先で速くなる相手投手の球速や球威、また相手打者のスイングスピードに負けないように野手はスイングスピードとパワー、投手は休息や球威、キレを上げていきたいです。そしてチーム内で目標を設定しているベンチプレスやスクワット、体重、素振りの本数などを全員でクリアしていきたいです。田井中:体力、筋力を増量し、力負けしないような体を作る。素振り15000回、ベンチプレス85キロを3回、スクワットを体重×2倍を3回というような目標設定をチーム全員が達成できるようにする。

Q. モットーや好きな言葉はありますか?

大橋:大谷 翔平選手の「日々の努力と準備、結果は最後まで諦めない」という言葉です田井中:全力疾走です。

Q. このチームの良いところはどういうところですか?

大橋:まだまだ力不足で、他のチームより抜けているというものはないですが、このチームは上下関係があまりなく、1,2年生全員が仲が良いところが好きです。田井中:1,2年生の壁がなく、みんなが一つになれるところです。

Q. この冬の目標宣言をお願いします!

大橋:この冬の目標であるベンチプレスやスクワットなどを達成して最後の夏に向けて力をつけ、他のチームを一回りでも二回りでも上回り「甲子園で勝つ」というチームの目標に貢献できる選手になります。田井中:過去の先輩を超える!

 大橋選手、田井中選手、ありがとうございました。

ティーバッティングの様子(近江兄弟社高等学校)秋の敗戦から学ぶ1球の大切さ

 最後に森地 道之監督にお話を伺いました。

Q. 新チームの指導でテーマにしていたことは何ですか?

 最後まで何事も諦めない全力プレーというテーマで指導してきました。冬場は基礎体力の向上、運動能力の向上を重点的に体作りを行なっています。秋の大会は自分たちのミスから負けてしまったので、一人一人が責任感を持って練習に取り組み1球の大切さを感じて欲しいです。

Q. 冬のトレーニングに励む選手達にメッセージをお願いします。

 寒い時期にどれだけ自分に厳しく向き合えるかで夏の大会での結果に繋がると思います。冬の練習は必ず夏に役立つと信じて頑張って欲しいです。

 森地監督、近江兄弟社高校野球部の皆さん、ありがとうございました。

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