都立武蔵村山高等学校(東京)
■都立武蔵村山はどんな学校?東京都武蔵村山市にある東京都立武蔵村山高等学校は1975年に開校。今年度は2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催を踏まえて東京都が指定したオリンピック・パラリンピック教育推進指定校となった。野球部は昨秋、一次予選で都立四商、多摩大目黒を破って、東京都大会に出場を果たしている。
■都立武蔵村山野球部の練習環境現在、野球部は2年生18名、1年生10名の計28名で活動中。堀江 修作主将は「メンバーが互いに相談しあえる仲で、言うべき時は言い合える関係性を築いている」と、今年のチームを評している。グラウンドは共用で、土日の午前中は他の部活がグラウンドを使用するが、その時間も空いているスペースにネットを置いてティーバッティングをしたり素振りをしたりして練習に励んでいる。
■攻守の両面で都立武蔵村山を引っ張る大槻選手秋季大会一次予選の2試合でどちらも決勝点となるスクイズを決めた中谷 憲人選手は小技だけでなくヒットも打てる攻撃の軸。安藤 巧真選手は東京都大会の明大中野戦(レポート)でタイムリーツーベースを放ちチーム唯一の打点を挙げた。堀江投手はその明大中野戦で9回を完投して3失点の好投。マスクをかぶる馬場 翔麻選手は何かあるとすぐにマウンドへ行って声を掛ける頼れるキャッチャーだ。また、明大中野戦で長打を放ってチャンスメイクした大槻 拓海選手は4番としての勝負強いバッティングに期待がかかる。守備面でもリズムを作る起点になるプレーヤーだ。
■秋季大会の手応え「新チームは守備からリズムを作り得点を重ねていくスタイルでした。秋季大会の一次予選はその形で勝ち上がれたので良かったと思います」と、振り返る堀江主将。都立四商を7対0の7回コールド、多摩大目黒を4対0と2試合連続無失点で勝ち抜け、迎えた東京都大会は初戦で明大中野と対戦。惜しくも1対3で敗れたが、「強豪相手でも十分に戦えるという自信を持てました」と、胸を張る。そして、「次は『惜しかった』で終わらないように、強豪校の壁を越えられるように頑張りたいですし、主将としてエースとしてさらに成長しなければいけないと思います」と話す堀江主将。秋季大会は都立武蔵村山に大きなモチベーションをもたらしたようだ。
■堀江主将のシーズンへの意気込み!堀江主将は「冬トレが終われば春の大会が始まり、春季大会が終わればすぐに夏の大会が来ます。2年生にとってはもうラストスパートなので、指導して頂いている監督・コーチを神宮球場に連れて行けるよう全員で冬を乗り越えたいです。そして、個人的には神宮球場で140キロを出せるように頑張っていきたいです」と意気込む。チームの目標は「春、夏共にベスト8以上」だ。
攻守ともに信頼される選手になりたい!ここからは、中谷 憲人選手(2年)と馬場 翔麻選手(2年)の二人の副主将にお話を伺いました!
中谷 憲人選手(都立武蔵村山高等学校)
Q. 秋季大会を振り返って、課題に感じた部分は何ですか?
中谷:一次予選では打てていましたが、本大会では相手投手のレベルが上がってまったく打てなかったので、課題は打撃だと感じています。馬場:大事な場面できちんとプレーを遂行する決定率が低かったところです。
Q. このオフシーズンはどのような冬にしていきたいと考えていますか?
中谷:筋力トレーニングと走り込みをしっかりとやって、良い体作りをしていきたいです。馬場:春、夏に向けて、一人ひとりが成長できる冬にしたいです。
馬場 翔麻選手(都立武蔵村山高等学校)
Q. 野球をする上でのモットーや好きな言葉はありますか?
中谷:「一所懸命」です。馬場:「野球は一人ではできない」です。
Q. ではチームの好きなところや、ここは他のチームに負けない!というところを教えてください。
中谷:好きなところは、チームワークの良いところです。馬場:自分もチームの仲が良いところだと思います。
Q. 最後に、このオフシーズン、「自分はここまで成長するぞ!」という熱い意気込みをお願いします!
中谷:まだホームランを打ったことがないので、ホームランが打てるような選手になりたいです!馬場:体重を増やし、力をつけて、攻守ともに信頼される選手になりたいです!
中谷選手、馬場選手、ありがとうございました!
オフシーズンの練習メニューを刷新!秋田 俊太郎助監督兼責任教師にお話を伺いました!
Q. 新チームが始まってから、どのようなテーマをもってチーム作りをされて来たのでしょうか?
新チームは、昨夏レギュラーとして経験を積んだ選手が5人残り、投手も経験十分な堀江がいたため、バッテリーを中心とした守りからリズムを作り、それを攻撃につなげる野球を目指しました。
Q. 昨秋の大会を振り返り、冬の強化ポイントを教えてください。
秋季大会のブロック予選では、エース・堀江が2試合を完封し、攻撃面では小技を絡めながら着実に点が取れ、目指している野球を表現することができたと感じています。しかし、本大会1回戦の明大中野戦では、打力不足を痛感しました。堀江が要所を抑え3失点と健闘する中、攻撃は序盤に得た1点止まり。また、走塁ミスでチャンスをつぶしてしまう場面もありました。
冬の練習では技術を身に付けるための基礎となる強い体を作ることをテーマにメニューを刷新しています。他校の選手と比べるとウチの選手は下半身が細く、また体幹が弱いために捕球動作やバッティングで軸がぶれている様子が多く見られたので、体幹トレーニングとウエイトトレーニングを中心にしたメニューを作成し、取り組ませています。
Q. 最後に、厳しい冬の練習に挑んでいる選手たちにメッセージをお願いします!
今年は昨年までと冬のトレーニングメニューを大きく変更しました。これまでは短距離のダッシュと基本的な筋トレを中心に行っていましたが、今年は体幹メニューとウエイトトレーニングを中心に春・夏に向けた体作りのためのトレーニングです。地味で厳しいメニューをひたすら繰り返し行うため、やっていて気が向かなかったり、うんざりしたりすることもあるかも知れません。しかし、きついと感じることをしっかりとやってこそ、夏に勝ち上がっていくための強い体と折れない精神力が身につくのだと思います。手を抜きたくなるようなことでも一切妥協せず、「自分のため、そしてチームのためになる」と、常に意識しながら練習に取り組んでもらいたいです。
今の2年生はエース・堀江を中心に経験豊富で能力も高い選手が集まっています。秋季大会の悔しさを忘れず、夏に一つでも多く勝つために一日一日を大切に過ごしてほしいと思います。
秋田助監督、そして都立武蔵村山高校野球部の皆様ありがとうございました!
今年も大好評!【冬が僕らを強くする 特設ページ】各チームのページ下部にあるフォトギャラリーもお見逃しなく!