管理部門、会計士・税理士・弁護士などの仕業に特化した人材紹介会社では最大手となるMS-Japan(有本隆浩社長、東京・千代田)の東京証券取引所マザーズ市場への新規上場が承認された。上場は12月15日を予定している。

 MS-Japanは、1990年に大阪で創業し、以来、事業会社の経理財務、法務などの管理部門職種と公認会計士、税理士、弁護士等の有資格者を対象とした人材紹介を主な事業としている。

 仕業の人材紹介にいち早く着目して、新たなマーケットを拡大。2016年3月には、全国会計事務所・法律事務所の検索サイト「J-ing」を開設するなど、仕業の紹介を強化している。

 売上高は、2012年3月期9億36百万円、2013年3月期10億61百万円、2014年3月期12億59百万円、2015年3月期16億7百万円、2016年3月期20億13百万円と景気の回復とともに4年で2倍以上の規模に拡大した。16年3月期は前期比で25%増となっている。

 経常利益は、12年3月期1億23百万円、13年3月期3億22百万円、14年3月期4億79百万円、15年3月期6億53百万円、16年3月期8億13百万円。経常利益率は40%(16年3月期)と、同業他社に比べて高い数値となっている。

 16年3月期の主な紹介実績の内訳は一般企業向け14億17百万円(前年同期比124.2%)、監査法人など専門組織向け5億82百万円(同131.5%)で、このうち有資格者の紹介実績は605百万円(同131.5%)だった。

 従業員数は10月末現在で112人(平均年齢28.8歳)となり、2012年3月期の66人から約2倍に増加した。

 直近の16年4月1日から9月30日の第2四半期の実績は、弁護士、公認会計士、税理士等の専門性の高い人材の紹介実績が堅調に推移したほか、その他の有資格者や管理部門職種経験者の紹介実績が大きく増加したことにより、同期累計の売上高11億87百万円、経常利益4億60百万円となっており、今期の実績についても前期を上回ることが予想される。