難民からバルサ下部入団の“NEWイニエスタ” 16歳でA代表に選出

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 FIFA(国際サッカー連盟)への加盟が正式決定し、今回初めてワールドカップ予選を戦っているコソボ代表。

 その特殊な事情ゆえ、他国の代表から鞍替えする選手も多く、監督としてもいろいろな選手を招集してはテストするといった段階だ。

 今回のインターナショナルマッチウィークではクロアチア代表、ウクライナ代表とそれぞれ試合を行うコソボ代表だが、招集メンバーの中に弱冠16歳の選手がいた。

 その選手が、MFラビノット・カバシだ。

 カバシは2000年2月28日生まれの16歳。現在はバルセロナのカンテラに在籍し、そのプレースタイルと試合に対する野心から“NEWイニエスタ”と呼ばれている。

 そんなカバシが生まれた2000年当時、母国であるコソボは紛争の直後であった。

 セルビア軍が撤退した後も殺害や拉致といった迫害が続き、カバシの家族はコソボを逃れることを選択。戦で荒廃した祖国を離れ、難民としてスペインへと渡った。カバシが2歳の時だ。

 するとカバシはスペインでサッカー選手としての才能を開花させ、2013年にバルセロナのカンテラに加入。そしてこの度、コソボ代表に招集されたというわけだ。

 今回の招集に関してはバルサTVに対してこう語っている。

「最初、みんな冗談を言っているのかと思ったよ。だけどそれが嘘じゃないと分かった。とてもハッピーだ。コソボ代表としてプレーできることを誇りに思う」

 難民として母国を逃れたカバシは今、そのコソボの希望となっている。

 6日に行われたクロアチア戦では出番がなかったが、近いうちにA代表デビューを果たすはずだ。

(記事提供:Qoly)