【24時間テレビ】高畑事件を商機に変えたジャニーズ事務所の剛腕
8月23日に強姦致傷の容疑で逮捕された高畑裕太（22）。多くのドラマやバラエティに出演を予定していたことから、各方面に多大な損害を与えることになった。中でも緊迫した事態に追い込まれたのは『24時間テレビ 愛は地球を救う』（日本テレビ系）ドラマスペシャル、『盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜』だろう。
「日テレの顔とも言える『24時間テレビ』は、出演者には高額なギャラを払っていますが、それでも有り余る広告収入が得られるドル箱です。現在、日テレは2年連続視聴率三冠王を獲っていますが、『24時間テレビ』の貢献度も大きい。ここ5年の平均視聴率は17％で、その中でもドラマスペシャルは20％前後を誇る名物企画。高畑容疑者逮捕でお蔵入りにしてしまえば、視聴率にも大きな影響を与えてしまうのです」（業界関係者）
そこで救いの手を差し伸べたのがジャニーズ事務所だった。NEWSの小山慶一郎（32）を代役に提案したのだ。
■「日テレはジャニーズの扱いが上手い」前出の関係者が明かす。
「『24時間テレビ』のスペシャルドラマは、2006年から連続でジャニーズが主演しています。しかも、2008年は嵐・松本潤（32）主演『みゅうの足パパにあげる』が25.6％、昨年のHey! Say! JUMP・山田涼介（23）主演『母さん、俺は大丈夫』は20.2％を叩き出した。ジャニーズタレントは視聴率がとれないと言われていますが、しっかり結果を残しているんです」
さらに、日本テレビにおいてジャニーズはすでに大きな貢献をしている。ジャニーズタレントが出演しているバラエティ番組がいずれも高視聴率を出しているのだ。
「『ザ!鉄腕!DASH!!』を筆頭に、『幸せ!ボンビーガール』『世界の果てまでイッテQ!』『天才!志村どうぶつ園』は、ジャニーズがレギュラーを務める日テレの冠番組。とくに、『イッテQ!』『鉄腕!DASH!!』は、2015年民放レギュラー番組の中でも視聴率1位・2位です。企画力ももちろんですが、日テレは、ジャニーズの扱いが他局と比べてうまい。ジャニーズ事務所としても、自社タレントを有効活用してくれる日テレは、今一番食い込みたい局。今回、高畑さんの代わりに、NEWSの小山さんを起用させることで日テレに恩を売り、今後の交渉を有利に進めて行くことができるようになりました」（前同）
SMAPの解散騒ぎで一般のイメージも悪化、メディアへの影響力も衰えてきているジャニーズ事務所。しかし、高畑の一件では今一番テレビ界で力のある日本テレビに大きな借しを作ることに成功したようだ。
文・佐々木浩司（ささき・こうじ）※1980年群馬県生まれ。スポーツ誌の契約記者を経てフリーに。現在は主に、週刊誌やビジネス誌で活動中。得意分野は芸能、プロ野球、サッカーなど。主な著書に『洗脳のすべて』（宝島社）など。
