見た目はどちらもチョコレートに包まれた円盤型のケーキだが、エンゼルパイとチョコパイはずいぶんと違う。

エンゼルパイの中身は、ビスケットではさまれたマシュマロ。チョコパイは、ケーキ生地の中にバニラクリーム。エンゼルパイは森永製菓で、チョコパイはロッテ製菓。

エンゼルパイが好きな人とチョコパイ派が好きな人の溝も、予想以上に深いようだ。

Jタウン研究所は約1か月にわたって、「エンゼルパイとチョコパイ、どっちが好き?」をテーマに、都道府県別のアンケート調査を行った(総投票数1702票、2016年3月17日〜16年4月25日)。はたして、その結果は――。

関東に多かった「エンゼルパイ」派

全投票をあわせた数値は、「エンゼルパイ」が936票(55%)だ。「チョコパイ」は766票(45%)。下の円グラフをご参照いただきたい。


「エンゼルパイとチョコパイ、どっちが好き?」調査結果(Jタウンネット調べ)

都道府県別に見てみよう。各県ごとの最多得票を色分けすると、上のような日本地図になった。「エンゼルパイ」が好きな地域のグリーンは、北海道から九州にかけて広がっている。

北海道(52.5%)、岩手県(83.3%)、宮城県(66.7%)などでは、「エンゼルパイ」派が優位に立っている。秋田県は「エンゼルパイ」派「チョコパイ」派が拮抗している。

関東各県にはグリーンがひしめいている。群馬県(60%)、埼玉県(54.9%)、千葉県(56%)、神奈川県(73.8%)など、「エンゼルパイ」率は高い。全国から人が集まる東京都は56.1%、「エンゼルパイ」派が優勢だった。

また近畿地方も、京都府(57.1%)、大阪府(61.7%)、奈良県(52.9%)、和歌山県(66.7%)と、「エンゼルパイ」派が優勢だ。グリーンのまとまりが目立つ。

さらに「エンゼルパイ」派は、四国、九州にも広がっている。徳島県、香川県、愛媛県、佐賀県、熊本県などで、勢力を誇っているのだ。


ミニエンゼルパイ(左)とプチチョコパイ(右)(写真は編集部撮影)

甲信越・中部は「チョコパイ」派が支配

一方、「チョコパイ」が好きな地域のクリーム色も、負けずに全国に広がっている。

青森県(70%)、山形県(60%)、福島県(100%)と東北エリア、茨城県(62.5%)、栃木県(69.2%)と北関東地区で、「チョコパイ」派は奮闘している。

とくにめざましいのが、甲信越・中部エリアだ。新潟県(53.8%)、長野県(69.2%)、山梨県(57.1%)、岐阜県(71.4%)、愛知県(58%)と、この地区での「チョコパイ」派の支配率は圧倒的で、クリーム色が勢力を広げている。

また兵庫県(57.1%)、岡山県(77.8%)、広島県(55%)など、山陽地区では「チョコパイ」派が優勢だ。

九州の「チョコパイ」派も健在、福岡県(50.5%)、長崎県(53.8%)と奮闘している。沖縄県(66.7%)もチョコパイ派が優位を占めた。

こうしてみると、「エンゼルパイ」派と「チョコパイ」派の熾烈な戦いは、全国規模で一進一退の攻防を繰り広げている。まさに接戦と言っていい。チョコ菓子界の抗争はまだまだ続きそうだ。